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2020年4月24日

11808:「合わないメガネ」が要介護の原因に?!平塚先生インタビュー記事紹介です。

清澤のコメント: PCRによる新規診断数はやや頭打ちとはいえ都内で相変わらず連日100名以上。 29日に逝去された志村けんさんに続き、本日は岡江久美子さんの死亡も伝えられ、市民の喪失感は相当に強まっています。 新型コロナ感染症の流行で、通常の眼科診療もままならず、大きな病院などでは白内障の定期手術も延期にしたという話を聞きます。ショッピングセンターの上層階の眼科医院などでは、診療を続けていても建物に入りにくいといった状況も続いているかと思います。今日は、人生100年時代の「眼」の守り方から 第3回 メガネ・コンタクトレンズは2~3年に1度は買い替えよう(2020/4/10 田中美香=医療ジャーナリスト)を抄出採録いたします。

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眼の見えにくさをもたらす原因は何かと問われると、多くの人は、「白内障や緑内障」と答えるのではないだろうか。だが実際は、眼の病気以上に、視力をきちんと矯正していないことの方が視覚障害の原因になっているという。また、白内障に関しても意外と誤解されていることがあり、手術は受けられるうちに済ませた方が介護予防につながるという。眼の健康を守る上で盲点となることは何か、順天堂大学医学部眼科学教室先任准教授の平塚義宗さんに教えてもらおう。本特集の内容


第1回 健康寿命を縮める隠れた犯人は、「眼」の見えにくさだった!

第2回 全身の病気を映し出す「眼底検査」、受ける人が急減した理由とは?

第3回 「合わないメガネ」が要介護の原因に?!

 人生100年時代を迎えた今、健康寿命を延ばすための手立ては数あれど、その1つである、「眼」を守ることへの意識は意外と抜け落ちがちだ。前回は、眼の健康を守る対策のうち、「眼底」の検査を受けて眼の病気や全身の血管の状態を知る重要性について解説した。眼底検査を受ければ、緑内障や糖尿病網膜症などを早く見つけて失明を回避し、介護を予防することにもつながっていく。

 では、眼底検査に続く、お勧めの対策は何か。順天堂大学医学部眼科学教室先任准教授の平塚義宗さんは、「自分の眼にきちんと合うメガネ・コンタクトレンズを使うことや、白内障手術のタイミングを逃さないことも大切です」と話す。

 今回は、見えやすい眼を保って健康寿命を延ばす4カ条のうち、残る3つについてお話ししよう。

― 見えやすい眼を保ち、健康寿命を延ばす4カ条 ―

  1. 「眼底」の検査を受ける

2. 自分の眼にしっかり合ったメガネ・コンタクトレンズを使う

3. 白内障と診断された人は、タイミングを逃さず手術を受ける

4. 社会全体で「眼の健康」に対する意識を高める

世界の視覚障害の原因は、白内障でも緑内障でもなく…

 日常的にできる対策として、平塚さんが勧めるのは、「自分の眼にしっかり合ったメガネやコンタクトレンズを使う」ことだ。

 読者の皆さんの中には、「メガネを作るとき、きちんと眼科で度数を合わせてもらったから問題ない」と思う人も多いのではないだろうか。しかし、実際には、「合わないメガネ・コンタクトレンズを使っている人が非常に多いのです」と平塚さんは指摘する。

メガネを何年も前に作ったきりで買い替えていない…そんな状況が視覚障害のもとになることも。

 あまり知られていないが、世界中で視覚障害(視力や視野に障害があり、生活に支障を来している状態 *1)をもたらす最大の原因は、緑内障でも白内障でもない。それは、「未矯正の屈折異常」、つまり近視、遠視、乱視など、ピントが合わない状態(屈折異常)があるのに、それを適切に矯正していないことだという(*2)。

 「世界39カ国のデータを分析した研究によると、50歳以上で視覚障害がある人のうち、43%が視力を矯正していない、あるいは矯正が不十分で、十分な視力で物を見ていないといいます(*2)。先進国の場合は、経済的な理由から、メガネやコンタクトレンズが買えない・買い替えられないという意味ではありません。合ったメガネをかければきちんと見えるのに、そうしていない人が多いだけなのです」(平塚さん)

 完全に失明してしまうと、日常生活に支障が出て介護が必要になりやすいため、健康寿命が短くなる恐れがあることは想像しやすいだろう。一方、メガネやコンタクトレンズが合わないことが、まさか健康寿命にまで影響するとは考えにくいのではないだろうか。

 だが、物が見えにくければ、転倒しやすくなり、骨折して寝たきりになるリスクが高まっていく。さらに、見えにくさを理由に人づきあいや社会参加が減ると、介護をもたらす最大の原因、「認知症」の発症リスクも高まってしまう第1回参照)。メガネやコンタクトレンズで視力を適切に矯正しておくことは、実は介護を遠ざけ、健康寿命を延ばす上で大切な要素の1つなのだ。

(清澤注;ここまでで記事本文は引用中止;以下は有料記事なので有料でそちらをご覧ください。)

 *1 視覚障害と聞くと「まったく目が見えない状態」をイメージするかもしれないが、実際は、その範囲にはかなり幅がある。光を感じることができない「全盲」だけでなく、メガネやコンタクトレンズなどを使っても十分に視力を矯正できず、生活に支障がある「ロービジョン」も含まれる。視力低下の原因は、緑内障などの病気や屈折異常、視覚に関わる脳の問題など多岐にわたる。

*2  Pascolini D, Mariotti SP. Br J Ophthalmol. 96(5): 614-618, 2012.

(清澤注)この論文の抄録の邦訳:を引用します

視覚障害の世界的な推定:2010 Pascolini D 他

概要

目的:最新のデータから、視覚障害の程度と2010年のその原因が、世界的に、WHO地域ごとに推定されています。視覚障害の定義は、国際疾病分類10で視覚を提示する現在の定義です。

方法  2000年から現在までの公開および未公開の調査について体系的なレビューを実施しました。視覚障害に関するデータがない国の場合、推定値は、国の経済状況を代理として考慮に入れて新しく開発された帰属法に基づいています。

結果 39か国の調査は、この調査の選択基準を満たしました。全世界で、視覚障害者の年齢は2億8500万人と推定されており、そのうち3900万人は盲目であり、不確実性は10〜20%です。50歳以上の人々は、それぞれ視覚障害者と視覚障害者の65%と82%を表しています。視覚障害の主な原因は、矯正されていない屈折異常(43%)に続く白内障(33%)です。失明の最初の原因は白内障(51%)です。

結論この研究は、2010年の視覚障害が主要な健康問題であり、WHO地域に不均等に分布していることを示しています。予防可能な原因は、地球全体の負担の80%にも上ります。 全文を見る

http://dx.doi.org/10.1136/bjophthalmol-2011-300539

Categorised in: 視力低下