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2021年4月14日

12785:近視は放置NG、失明リスクも スマホ酷使には注意:記事紹介

清澤のコメント:近視は強度近視(病的近視)になると近視性黄斑変性症などの重篤な病気をおこしますし、それほど強い近視でなくても緑内障などの発生を増やします。最近、近視進行予防の研究が進んでいます。オルソケラトロジー、多焦点のコンタクトレンズ、アトロピン点眼など様々なエビデンスのある方法が提唱され初めており、その保険診療内での臨床応用に道筋が立つことが期待されていますが、これを行えば近視が治るというものではありません。(以下に4月13日の日経電子版記事から抄出)

2021/4/13 https://style.nikkei.com/article/DGXMZO70722780W1A400C2W10600/

近視は「強度近視」に至ると、緑内障など視力を損なう可能性のある病気のリスクを高める。日本人に最も多い近視は「軸性近視」と呼ばれるタイプ。目の表面から網膜までの長さを眼軸長と呼び、この距離が長くなることが原因となる。眼軸長は平均で24ミリメートルだが、数ミリでも長くなると、ピントが網膜より手前で合ってしまい近視となる。

眼軸長の伸びは半数以上の日本人にみられる。近視は放置すると危険。眼軸長が27ミリメートル以上になると「強度近視」と診断される。眼球が変形するまで近視が進んでいる状態で、網膜の組織や視神経などに負担がかかっている。中学生の11.3%に強度近視がみられた。

強度近視になると、近視性黄斑症、網膜剥離、緑内障など視力に障害をもたらす病気のリスクを高める。九州大学病院眼科の園田康平教授は「ここ10年間で眼軸長と眼の病気の関係について研究が進んだ」と解説する。

九州大学を中心とする研究グループは、40代以上の2千人余りを5年間追跡調査。5年で約1%の人が近視性黄斑症を発症し、眼軸長が長くなることと加齢が発症リスクを高めていることを明らかにした。強い近視の人は定期的に眼底検査を受けてほしい」と助言する。

軸性近視の進行を抑制する研究も進んでいる。筑波大学病院眼科の平岡孝浩准教授は「どういう人が軸性近視に進むか予測は難しいが、近視が急に進む場合はリスクが高い」と指摘する。近視と診断されたら未成年は半年に1度、成年は1年に1度眼科で検査を受けたい。軸性近視の進行を抑制するには、目の調節筋をリラックスさせる成分を含んだ点眼剤の利用や「オルソケラトロジー」という手法がある。

オルソケラトロジーは特殊なハードコンタクトレンズを夜間だけ装着する方法だ。コンタクトレンズを使って角膜の形状を矯正する。平岡准教授は臨床研究で、メガネ装着だけよりも眼軸長の伸びを抑制することを明らかにした。

近視が進行して強度近視にならないためにも、生活習慣を改善することが大切だ。慶応大学の坪田一男名誉教授は「本は30センチメートル以上離して読む」「スマートフォンやゲーム機は、1時間使ったり遊んだりしたら5~10分目を休める」などの生活習慣の改善を勧めている。子供なら外遊び、成人なら散歩など外に出て太陽光を浴びることも有効だ。

慶応大学病院眼科は、太陽光のうち波長が360~400ナノメートルの領域では、眼軸長の伸びを抑制する作用があることを臨床研究で明らかにした。

第一線の研究が進むなか、近視で目に不調を感じたら、軽視することなく適切に対応することが欠かせない。(ライター 荒川直樹)[NIKKEI プラス1 2021年4月3日付]

Categorised in: 近視、強度近視