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2020年2月13日

11506:近視進行抑制への低濃度アトロピン:西山友貴視能訓練士の講演聴講録

低濃度アトロピン:西山友貴 東京医科歯科大
第38回城東地区眼科・コメディカルセミナー講演の聴講印象録です。要点は

・低濃度アトロピンは副作用が少なく、小児の近視進行抑制効果があるが、至適濃度の決定には至っていない。
・今後の臨床試験の結果も踏まえたガイドラインの策定が待たれる。
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アトロピンは小児の近視進行を遅らせる最も効果的な治療法

アトロピンの近視進行抑制の作用機序
①非調節経路を介する
②ムスカリン受容体に直接作用して脈絡膜を飛行させる
③ドーパミンの放出 :詳細は不明

講義内容
◎主な低濃度アトロピン治療の研究報告
①近視進行抑制効果
0.01%が0.7D/2年
低濃度アトロピンの至適濃度を決定するに至らず
眼軸長の抑制効果は屈折度数と比較すると小さい

②点眼中止後のリバウンド
リバウンドの報告は一部の実験のみ
アトロピン濃度が低いほどリバウンドは少ない

③副作用:ほとんどない
0.1%未満のアトロピンだとアレルギー反応は少なく、羞明・近見時のボケなども生じにくい

④治療中の近視進行のリスクファクター
若い年齢、強い近視、両親が近視がリスクファクター

◎アトロピン治療の現状
①国際的に提唱されている治療方法
WHO2015低濃度アトロピンのガイドライン
001%アトロピンで開始し、2年目で3分など
近視進行フローチャートWo らEye, 2018

②具体的な治療指針
1)治療の開始時期
2)6か月ごとにサイプレジン他覚的屈折度数を測定。眼軸長に基準なし。
3)副作用評価
4)治療期間
5)効果がなかった場合(0.50D/6か月以上の近視進行)ならノンレスポンダーとして中止。治療は原則2年間。効果不十分ならその他の対応を検討する。

Categorised in: 近視、強度近視