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2015年12月7日

7247 寝ている間に近視治療するナイトレンズ(オルソケラトリジー)の記事です

寝ている間に近視治療するレンズ 2015年12月7日 井手武 / 南青山アイクリニック副院長

レーシック手術に興味はあるけれど、リスクを考えると受けたくないという人や、強度近視でそもそも受けられないという人は多いと思います。今回は、“手術をしない近視治療”ともいわれる「ナイトレンズ」(オルソケラトロジー)や、強度近視を矯正する手術「フェイキックIOL」について、前回に引き続き南青山アイクリニックの井手武副院長に解説してもらいました。【聞き手=編集部・中村好見】http://mainichi.jp/premier/health/articles/20151204/med/00m/010/007000c

◎“手術をしない近視治療”ナイトレンズとは

ナイトレンズは、寝ている間に専用のハードコンタクトレンズを着けることで、角膜(黒目)の中心付近を平らに近くなるように矯正し、日中の裸眼視力を回復させる視力矯正法です。角膜は、朝レンズを外した後も、矯正された平らな状態をしばらく保つため、視力が安定すれば、昼間はコンタクトレンズや眼鏡を使わずに裸眼で過ごすことができます。日本眼科学会のガイドラインでは、対象年齢を20歳以上としていますが、国内外で今、ナイトレンズを使った子どもの近視抑制効果の臨床研究が進んでいます。強度近視ではなく、乱視が比較的軽く(近視の度数の半分以下)、過去に眼科手術を受けていない人が適応します。

ナイトレンズのメリットとデメリット、効果は ナイトレンズのメリットとデメリットを下の表に簡単に整理しました。
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ナイトレンズ表

ナイトレンズは、臨床試験で有効性と安全性が確認されています。当院で取り扱っているナイトレンズについては、軽度〜中等度近視の患者44人を対象に有効率を解析したところ、極めて有効(視力1.0以上に回復)89.5%▽有効(0.7以上1.0未満)9%▽やや有効(0.5以上0.7未満)1.5%▽無効(0.5未満)0%−−となっています。また、多くの人はナイトレンズを使い続けることにより、視力を維持できる時間が延び、2〜3カ月後には週に4〜5日レンズを着ければ、終日視力を維持できるようになります。

自由診療なので病院によって費用は異なります。購入時や経過観察時に費用がかかりますし、およそ3年に1度のレンズ交換が必要になります。しかし長期で見れば、通常の使い捨てコンタクトレンズでかかる費用と大きな差はないところが多いと思います。

◎ナイトレンズをつけたまま寝ても問題ないのか?

「コンタクトレンズを着けたまま寝るなんて……」と思われた人もいるのではないでしょうか。確かにこのナイトレンズによる治療、最初は1960年代に試みられましたが、角膜の酸素欠乏による視覚障害などが起こり、当時はうまくいかなかったようです。しかし、現在ではナイトレンズで使われるハードレンズは、高酸素透過性になり、就寝時にも着けることができるようになりました。注意が必要なのは、通常のハードコンタクトレンズと同じく、洗浄を十分しなかったり、レンズケースの清潔が保たれていなかったりした場合、角膜感染症を起こす場合がある点です。さらに、ナイトレンズは通常のレンズとは形状が異なるため、洗浄が不十分になりやすい傾向もあります。定期的な診察を受け、レンズの汚れもチェックしてもらうことが大切です。

◎ナイトレンズに子どもの近視を抑制する効果?

連載第5回で、近視は遺伝的要因と環境的要因により、「眼軸」という目の奥行きが長く、屈折力が強くなることで生じるとお話ししました。さらに最近の研究で、「網膜にピントがきちんと正しく合っていない状態が続くと、眼軸が長くなって近視を進行させる」という説が有力になってきました。そこで注目され始めたのがナイトレンズです。ナイトレンズによる矯正では、眼鏡やコンタクトレンズに比べて、網膜周辺部のピントのずれなどが少ないことが分かってきたのです。香港、米国、そして日本で、子どもの近視進行に抑制効果がみられたとの研究結果が発表されています。日本の複数の大学病院で、臨床研究が進められており、報告が待たれるところです。

◎以後「フェイキックIOL」は割愛
井手武 南青山アイクリニック副院長

眼科医清澤のコメント;私もこの治療法(ナイトレンズ)の有効性に着目し、自分の診療所での治療に一昨年辺りから取り入れています。ご住所が近隣で、この治療に興味のある方はお問い合わせください。

Categorised in: 近視、強度近視