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2013年1月20日

3990 「細隙灯顕微鏡所見から考えるブドウ膜炎の鑑別診断」、後藤浩先生のお話を聞きました。東京眼科アカデミー

3990 「細隙灯顕微鏡所見から考えるブドウ膜炎の鑑別診断」、後藤浩先生のお話を聞きました。東京眼科アカデミー
昨日と今日は、永田町で第6回東京眼科アカデミーを聴講してきました。

普段の診察時にここまできちんとした観察が出来ていればまた診療のレベルもアップしていただろうと思われるような良いお話が続きました。

まずは角膜構面沈着物の診かた、後藤浩先生のお話です。題して「細隙灯顕微鏡所見から考えるブドウ膜炎の鑑別診断」

私の聴講ノートです。

ぶどう膜炎の鑑別は30種もあり、大学に来るブドウ膜炎の4割は原因不明。内因と外因がある。だから知っていれば正しい診断に行き着けるというわけではないが、--

眼所見の記載、特に角膜沈着物と前房の所見が大切。
角膜沈着物をKPと呼ぶが、これは前房内の炎症細胞とその残渣が角膜構面に沈着したもの。

1、アルツの三角というのは角膜中央が小さく、下周辺に向かって大きくなる沈着物が角膜構面に作る沈着物の3角形のこと。

2、微細な白色KPはすべてに共通

3、大きめで肉厚なKPで大小の混在ならサルコイドーシスを考える。瞳孔縁のケッペ結節や、虹彩面のブサッカ結節も同様な起源のもの。隅角に半透明な結節があったり、虹彩周辺に角膜との癒着(台形のパス)があればサルコイドーシス。肺門リンパ節腫大(BHL)や、鼻の周りの赤い皮膚病もありがち。

4、豚脂様だが少ないーーポスナー・シュロスマン症候群。これなら隅角を見たときに線維柱帯の脱色素を見る。

5、豚脂様でやや少ない、整然とした配列のものには他の肉芽腫性のもの、たとえばヘルペス性虹彩炎や急性網膜壊死などもある。角膜中央への沈着が大きめで角膜周りに向かってフェイドアウトする形なら両ヘルペスを考える。ヘルペス類ならKPは色素をもち茶色になってゆく。ヘルペスなら、虹彩に小さい萎縮委縮があるのは単純ヘルペス、そして虹彩の脱色素出巣が大きいなら帯状疱疹ウイルス。ヘルペスは急性網膜壊死の事もあるから眼底も見ておくように。これは眼圧が30にもなる。

6、小さなkpが全体にあるのはフックス虹彩異色性虹彩網様体炎。患側の虹彩の色が薄いのが特徴。微細な新生血管があるということでアムスラーサインというが白内障手術時に前房に入ると隅角からの出血が見える。

7、角膜混濁Vに一致したリング状の病変ならHSVによる角膜内皮炎。

8、混濁がコイン状であればサイトメガロでもよい。後で内皮が減りディーセック(角膜内皮移植)が必要になることもある。

9、網目状でとがったKPなら、眼内リンパ腫を考える

10、前房蓄膿(ベーチェットはさらさらしていてにぼーを作る。

11、HLS-B27による急性前部ブドウ膜炎ならフィブリンが多く二ボーにはならない。

要点
1、既往歴も含めた情報の収集、問診

2、まずは眼所見の把握と評価

3、スリット所見でしっかんを絞ってゆく。

やたらに採血をしまくればよいというわけではないとのこと。ごもっとも

本番でもハンドアウトの通りの順で話しててくださること、聞き手がついて行かれる範囲に話を絞ってくださることが有り難かったです。

Categorised in: ぶどう膜炎