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2020年10月30日

12397:ゼロエミッション電源をめぐるあれこれ

自動車の電気自動車化とハイブリッド化を宣言する国が増えています。電気自動車といってもどこかにエネルギー源を探さねばなりません。また、菅首相はCO2排出ゼロを目指すことを宣言しました。菅首相は原子力の導入を検討したいようです。それ以外の方策でこの目標の達成は果たして可能なのでしょうか。

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菅首相の発言:菅首相、「2050年までに温室効果ガス実質ゼロ」を宣言(ネット記事から)

2020年10月26日掲載

菅義偉内閣総理大臣は10月26日、就任後初の所信表明演説で、「菅政権では成長戦略の柱に『経済と環境の好循環』を掲げ、グリーン社会の実現に最大限注力していく」と述べ、「我が国は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことをここに宣言する」と表明した。

また、「省エネルギーを徹底し、再生可能エネルギーを最大限導入するとともに、安全最優先で原子力政策を進めることで、安定的なエネルギー供給を確立する」と述べるとともに、石炭火力発電に関する政策を抜本的に転換すると話した。

◎環境用語集:ゼロエミッション電源【ぜろえみっしょんでんげん】より採録

ゼロエミッション電源とは、原子力発電を含めた太陽光発電、風力発電、地熱発電、水力発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギー由来の電源のこと

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日本におけるゼロエミッション電源をめぐる動向 https://www.kankyo-business.jp/dictionary/014887.php

2002年6月7日に「エネルギー政策基本法」が成立し、当初示された「エネルギー基本計画」では、当時34%のゼロエミッション電源を、2030年までに約70%にまで拡大させることを目標として掲げていた。当時はその基幹エネルギーとして、特に原子力発電に期待を置き、政府は2020年までに9基、2030年までに少なくとも14基以上の原子力発電所を新増設する計画で、これらの設備利用率が90%以上を達成すれば、ゼロエミッション電源比率の目標値である70%を達成できると見込んでいた。

しかし、2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故により原子力発電の安全神話が崩壊して以降、新たに「エネルギーのベストミックス」が注目され、2015年7月に決定した「長期エネルギー需給見通し」では、政府は2030年時点の電力供給を原子力発電で20~22%、再生可能エネルギーで22~24%賄う方針を決めた。

世界的な対応が求められている地球温暖化問題。その一方で、中国やインドなどアジア諸国のエネルギー需要が急増して、資源権益確保をめぐる国際競争は激しさを増している。さらに原油価格は乱高下が起こり、今後は中長期的な価格上昇が見込まれている。

国内資源の乏しい日本が、いかに安定的にエネルギーを確保するか。また、我が国が排出する温室効果ガスの約9割がエネルギー起源のCO2という中で、いかに地球温暖化対策と経済成長を両立させるのか。これらの問題を解決するうえで、国内最先端の省エネ技術の開発・普及の促進と、その国際展開を促すことが極めて重要だと考えられている。

世界はゼロエミッション電源をどう見ているか

ゼロエミッション電源については、世界の国々の間でも積極的に導入が進められている。

エネルギー需要が急増している中国は、2010年5月に行われたグリーン経済と気候変動対策国際協力会議の席上で、2010年末には再生可能エネルギーの割合を10%にするという目標を達成できる見通しであることを公表。また、EREC(欧州再生可能エネルギー評議会)は、報告書『Re-thinking2050』において、EUが2050年までに再生可能エネルギーに100%移項するための道筋を示した。さらに、今後開発される再生可能エネルギー技術によって、2050年までにEU全体のCO2排出量を1990年比で90%以上削減できるうえ、その関連事業によって610万人の雇用が創出されると推測している。

このERECの見解は、日本にも当てはまる。中国やインドをはじめとする新興国でのエネルギー需要の拡大に伴い、電力システムや原子力、再生可能エネルギー供給システム、省エネ製品・輸送機器などの海外市場が拡大している。これに伴い、国際市場で資源確保やエネルギーインフラ市場をめぐる競争が激化している。日本政府は「環境・エネルギー大国」の実現を目標に掲げ、高い技術力を持った日本のエネルギー産業が日本の経済成長の中核となるよう支援を強化していく方針を打ち出している。

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