お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2019年10月18日

11185:その角膜炎はどこから?崎元暢先生

清澤のコメント:今回のウェブセミナーは眼瞼炎とそれに関連する角膜炎とを話題にしており、特にアジスロマイシン(アジマイシン点眼薬)の有用性に言及していた。ハンドアウト的な印刷物の配布を待って、本稿の不足を補いたい。

ーー聴講印象録ーーー

その角膜炎はどこから?眼瞼炎に関連する角膜疾患の治療について:日大准教授 崎元暢先生

◎アジマイシン1%点眼液(15員環マクロライド抗生物質点眼剤)が発売される。(千寿製薬)

 眼瞼炎では、皮膚・マイボーム腺・結膜で異なる細菌叢がある。そこには脂肪も豊富である。

◎ 眼瞼炎: 睫毛部をその炎症の主座とする前部眼瞼炎と、マイボーム腺開口部付近を首座とする後部眼瞼炎に分類される。

○前部眼瞼炎には:睫毛根部付近

①ブドウ球菌性眼瞼炎:黄色浸出物、皮膚びらん、充血など。慢性化しやすい。抗菌薬内服(ミノサイクリン(テトラサイクリン)100㎎分2、4週など)がよい。睫毛に付くふけ状のカラレットを伴う。

処方例:テトラサイクリン内服(ミノサイクリンやドキシサイクリン)、マクロライド(クラリスロマイシン)内服、マクロライド系点眼(アジスロマイシン:アジスロマイシンは炎症性サイトカインを抑制する)

②脂漏性眼瞼炎:カラレット(ふけ)あり、脂漏性と(ブドウ球菌の)感染性は見分けにくい。リッドハイジーンが有効。

○後部眼瞼炎には

③マイボーム腺機能不全(MGD:開口異常や閉塞などがある。)やマイボーム腺炎( 瞼縁全体、瞼結膜まで炎症)があげられる。

アジスロマイシンは:症状改善のみでなく、脂肪も正常化する。アジスロマイシンはテトラサイクリン内服と同等の改善効果がある。

眼瞼縁を見よう。

角膜の臨床においては、

①カタル性角膜潰瘍:ブドウ球菌(感染性との区別は難しい)

②フリクテン性角膜炎:血管侵入の先端に主病変がある。フルメトロンでよい。

③マイボーム腺性関連角膜上皮症:非フリクテン型、角膜所見と並行するマイボーム腺炎、アクネ菌かも。

このほか;薬剤性角膜上皮障害:これには血管が入らない。

角膜には様々な角膜炎が関連して生じ、時に診断が困難であったり難治であることがある

アジスロマイシンは 、フルオロキノロンに対する耐性菌が多い中で、アジスロマイシンは組織浸透を高めるポリカルボフィルを含有させた静的抗菌剤だが、殺菌作用もあり早期から有効である。

まとめ:眼瞼縁に着目してみよう。カタル性角膜炎は血管侵入の先端に潰瘍を作る。アジスロマイシンは組織浸透性も強く、マイボーム腺機能不全にも有効である。

眼瞼炎の診断・治療、そして眼瞼炎に関連する角膜疾患の診断・治療について述べた。

Categorised in: 未分類