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2019年10月6日

11146:「ソフトバンク・ショック」がやってこようとしている…のか?:記事紹介

 

10/6(日)配信記事を短縮して紹介

清澤のコメント:サウジの石油会社を東京で上場し、その資金をファンドに投入するというのがソフトバンクの作戦だと説明されたように思いますが、そちらも手違いが生じているようです。日本で唯一、良いパフォーマンスを挙げていると思われていたソフトバンクにも危機が迫っているのでしょうか?――――

プールの水が抜かれる?

「ITバブル崩壊前夜と似てきた」。ベンチャー・バブルの波に乗ってきたIPO業界にも降りかかるから、世界規模の激震になる可能性もある。ITバブルが崩壊した2000年の2年前からの状況とまったく同じ状況である。市場が過熱して、有望な投資先がなくなったため多くのベンチャー・キャピタルが手を出したといえよう。

 ソフトバンク・グループの主要投資先の1つであるWeWork(ウィーワーク)は、まさに「チューリップの球根」の好例といえよう。これまでIT関連の覇者であったGAFAに対する風向きもがらりと変わっており、これからはベンチャー市場への資金供給が細る。

バフェットが、こんなことも述べている。「プールの水を抜いて、はじめて誰が裸で泳いでいるのかが分かる。バブルも、プールの水で「本物」と「偽物」の区別がつかない状態だが、水が無くなってしまえば「偽物」はすぐにわかり、「偽物」に対する売りが殺到してバブル崩壊となる。 バブルの時には、良識ある人々はそれほど多くを儲けることができない。「バブルは異常なものであり、いつかは終わる」ということを理解し、無茶をしないからである。逆に、無茶を続ける人々がバブルのピークでは勝者である。

  グループ全体でひたすら借金を続けてきたソフトバンクも、投資先の成功が続いたからこそ、綱渡りに成功したといえる。今「本物」と「偽物」の区別が、もうすぐ明確になる。

決算書を見ただけでは内情はわからない

 複雑に入り組んだ親子関係や連携などで、ソフトバンク・グループの資金やビジネスの内情はよくわからない。合法的手段の範囲内でも、決算内容を恣意的に変えることができる。

 現在のベンチャー・バブルを引き起こしている金余りは、「貧富の差の拡大による一極集中」によって引き起された側面が大きい。「一極集中によって滞留した資金」がベンチャー・バブルを加速してきたが、その一極集中を是正しようという動きが世界中で起こっている。これはベンチャー市場への資金流入という観点から大いに逆風だ。

 「投資先不足」も顕著だ。

 1990年代中盤からのIT・インターネットの大発展も、落ち着いてきた。金余りの中で投資家が案件を探したため、有望な投資案件は残っていない。ビジョンファンドのように、先に大量の資金を集めてしまったら、「有望ではない投資先」にも無理やり投資せざるを得ない状況になる。

WeWork騒動はベンチャー・バブルの終わりか:シェア・オフィスと呼ばれるようなWeWorkのビジネスモデルは、堅実なビジネス展開なら、まずまずかもしれない。しかし、シェア・オフィスに類する業態は、ホテルや航空会社と同じように「売り上げに物理的制約」がある。WeWorkのビジネスモデルは、「儲けに上限があるのに、リスクが莫大」で、そもそも、多額の資金を投下して短期で高い収益を得るなどということは難しい。基本的なことを忘れたかのように、ソフトバンク・グループが投資を行ったのは、よほど能力の低い人間が投資判断を行っているか、あるいは多額の運用資金の投資先によほど困っているかのどちらかであろう。

従業員に貸し付けてファンドに投資させるのは……:ビジョンファンドが多額の資金を集めることができた背景には、一種のマジック。

 このファンドの資本のおよそ4割(約4兆円)は、年間7%のリターンを確約した優先株の形を取っている。ファンドが債券と同じように利払いを行う優先株を取り入れることは異例であり、違法ではないが「禁じ手」。借金で規模を拡大するというのは、ファンドにまでそのスタイルを持ち込んだのは「重大な問題」である。ビジョンファンドの残りの6割(約6兆円、普通株)の保有者の約半分は、ソフトバンク・グループとその従業員。ビジョンファンドの追加出資(第2弾)において、「社員に出資金の大半を融資し、邦銀が支援する」ということだが、これも禁じ手。万が一のことがあれば、ファンドに投資に投資した資金は消えてなくなり、後には邦銀から借りた借金だけが残る。さらに、ソフトバンク・グループは莫大な借金を抱えるから、同グループがファンドに出資する資金も事実上借金で賄っていることになる。

筆者が問題にしたいのは「本当に納税すべき程儲かっているのか」という逆の視点。:帳簿上は利益が出ているが、実態として儲かっていないのではないか? ということ。携帯電話料金の値下げ圧力、主要投資先のアリババにも影響を与える米中貿易戦争に端を発する「中国企業への投資制限など、これまでソフトバンク・グループの無茶を支えてきた「順風」がほぼすべて「逆風」に変わったのは確か。世界的なベンチャー・バブルの崩壊と合わせて十分な警戒が必要であろう。大原 浩

注:ビジョンファンドとは:2017年にソフトバンクグループの孫正義とサウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンドのムハンマド・ビン・サルマーン副皇太子らによって2017年5月20日発足。投資先の選別など運用面ではソフトバンクが行う予定。ソフトバンクグループの戦略的財務責任者ラジーブ・ミスラが主導し、ソフトバンクグループ・インターナショナルのジョナサン・バロックCOOとアロック・サーマCFOがシニアアドバイザーに就任。

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