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2019年3月17日

10544:アクチン・ミオシンと低温調理とは

清澤眼科医院の診療手伝いが今日で終わり、4月からは眼科を離れるK君と診療終了後に日本橋にお昼を食べに行きました。アクチンとミオシンという筋に含まれる蛋白質が、このところ眼科でも緑内障の線維柱帯あたりで話題になっています。 (新薬はロック阻害剤で有り、それはアクチンとミオシンが働く線維柱帯にロック阻害剤が作用して房水の流れを改善するという)

さて、今日の話題は我が家でも家内が低温調理機を購入して使っている低温調理です。パックに詰めた肉を、サーモスタット付きヒーターで62°c程度に保った大きめの鍋の湯に入れて、3時間ほど加熱調理し、最後に焦げ目をつけた美味しいローストビーフにして食卓に供してくれます。K君がその理屈を教えてくれました。そこでネットで再調査し、コラゲンも話題に加えて蘊蓄を。

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“肉の低温調理”とは、(参照ページhttp://cookingmaniac.net/archives/26008473.html)

「肉の火入れ」に関する理論が明確になって、一般に認知され始めてきた。

【肉とは何か?】

肉は「水分をタンパク質で包んだ物質の集合体」

水分:約50~70%,

筋肉タンパク質:約24~36%

脂質:約5~20%

その他:炭水化物類、ビタミン類等

筋肉タンパク質は、ミオシン、アクチン、コラーゲンの3種類。

ミオシン、アクチンはやわらかいタンパク質で、コラーゲンは硬いタンパク質

[肉への火入れの目的]4つあります。

  • 殺菌

その為の[温度]と[状態]が、60度以上なら5-10分で死滅。100度なら数秒で死滅する!

  • タンパク質を熱により変性させ、弾力を増して歯切れを良くする

タンパク質への過熱と、惹起される反応。

50度:ミオシンが変性を開始する

56度:コラーゲンが変性を開始する

60度:肉の色が変色し始める

66度:アクチンが変性を開始する

50度:ミオシンが変性を開始する:とは

によって、ミオシンが収縮して、弾力が生まれることにより、生肉のグニーッって食感から、ブツッと歯切れの良い食感に変えてくれる。

56度:コラーゲンが変性を開始する:とは

コラーゲンは筋みたいで、超硬質のゴムみたいな食感ですが、この温度から徐々にやわらかく溶けていき、トロットロのゼラチン質になる。

60度:肉の色が変色し始めるとは、

真っ赤だった肉が、透明感を失ってきて、ほんのり桜色になってく頃合いの温度。

66度:アクチンが変性を開始する

アクチンは、水分をたっぷりつかんでいるタンパク質なので、熱が加わって収縮することで、水分を外に絞り出してしまう、いわゆる「肉汁」を外に排出してしまう。

◎「肉が硬い」2つ原因

1)アクチンが変性しきって収縮しまくることで、硬くなる上に、肉汁を外に出してしまう。

2)コラーゲンが溶けていなくて硬い。

  • コラーゲンのゼラチン化

コラーゲンというのは、肉の部位によって含まれる割合が全然ちがう。

焼いて食べることの多い肉の部位には、コラーゲンは少ない

煮込んで食べることの多い肉の部位には、コラーゲンは多く含まれる。

ステーキにはコラーゲンは少なく、牛スジ、ほほ肉、スネ肉、肩ロースとかはコラーゲンが多い。

実際は、70度以上がコラーゲンのゼラチン化が進みやすい温度。煮込み料理というのは、コラーゲンだらけで筋張って硬い肉を、じっくり煮込んでコラーゲンをゼラチン化することによってやわらかくして食べる知恵だった。

④メイラード反応

「肉の表面を茶褐色に色づくまで熱して、おいしい香りをつけること」

肉の表面を155度以上に熱することで、茶色く色づいた時の、あの香ばしくなんともいえない香りが「肉が焼ける匂い」と認識される香り。その香りをつけることで、さらに肉の食味を良くするのが目的。

まとめ:

〇「肉は中心温度が”60度~65度”の温度になるように火を入れると最もおいしくなる!」

これだけ覚えておけば大丈夫!!!

〇66度を超えれば超えるほど、肉は水分を失い、硬くなってしまう。

〇しかし、肉の表面を155度以上に熱することで茶色く色づけることだけは、肉の味を良くする為に推奨される調理法である。

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