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2017年10月26日

9300:他科に知っていただきたい眼科情報抄出 (前田利根)

9300:他科に知っていただきたい眼科情報 東京都眼科医会 前田利根

(東京都医師会報から抄出。201726日東京都各科医会協議会での講演から抜粋)

1)  ステロイド緑内障:花粉症に対して、耳鼻科や内科などでステロイド点眼薬を処方されることがある。本剤の長期投与でしばしばステロイド緑内障に対する医療訴訟が引き起こされる。眼圧測定のないままステロイド点眼剤を長期投与すると、ステロイド緑内障を見落とす可能性が出てくる。16回 のステロイド点眼を6 8週 間継続すると、人口の4%で著しい高眼圧を来たし、32%で軽度の眼圧上昇を来たした。(中略)ステロイド点眼薬には濃度や、薬剤の違いから 発生率に差がある。また、小児はステロイドに対する反応性が高く50%が高反応。眼圧が測定できないのであれば、非ステロイド系点眼薬の使用にとどめるべき。

2)  開塞隅角緑内障:緑内障全体の中では珍しい型である閉塞隅角緑内障は、日本人に多く、なかでも沖縄では高率にみられる。女性、遠視眼、高齢者に多い。閉塞隅角緑内障は著しい頭痛や嘔吐を繰り返すことが多いため、しばしばくも膜下出血と誤診される。(中略)アトロピン等抗コリン剤投与も散瞳を来すため、本症を誘発する。前立腺ダビンチ手術でも術中に眼圧が上昇している。

3)  クロロキン網膜症: SLE(全身エリテマトーデス)の治療に2015年にヒドロキシクロロキンが承認され、皮膚エリテマトーデス、SLEに使用されるようになった。本剤は高用量で 使用されていたため、視覚障害が問題となり、製 造中止に至った過去がある。低容量では副作用の可能性が低い。2016 年にガイドラインが作成され、累積投与量が 200gを 超えた場合、高齢者、肝腎機能障害者そして視力障害者などにクロロキンによる視力低下、視野狭窄、色覚異常といった眼障害発生頻度が高い。

4)  TS1: 種々の悪性疾患でTS-l内服での眼障害が想像以上に多い。角膜障害、涙道障害が生ず。涙道障害が生じると、 流涙症。

5)  舌下免疫療法:スギ花粉症やダニアレルギーなどに対する免疫療法で最近は舌下免疫療法が広まってきた。開放隅角緑内障のベータブロッカー点眼薬は本舌下免疫療法患者に使えない。舌下免疫療法を始める際には、緑内障点眼薬としてベータブロッカーを使用していないか確認。

 


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