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2017年9月17日

9185: 眼内腫瘍の治療 (鈴木茂伸先生) 聴講録

無題眼内腫瘍の治療 鈴木茂伸先生 国立がん研究センター中央病院医長

1、治療総論

治療の3本柱は手術、放射線、抗がん剤(化学療法)である。

範囲攻撃、分裂の早い細胞を攻撃する、特異的攻撃がある。

治療を(手術、放射線、化学療法、その他)x(範囲攻撃、非特異的、特異的)と整理すると理解しやすい。

放射線感受性の高い腫瘍と(悪性リンパ腫30Gy、網膜芽細胞腫40Gy)、感受性が低い腫瘍がある(扁平上皮癌60Gy,悪性黒色腫80Gy以上)。

放射線:リネアック、定位放射線治療(ガンマナイフ)、粒子線治療(中性子、炭素イオン線)がある。このほかに強膜逢着の小線源治療。

化学療法:それぞれに、感受性、濃度、投与法が有る

選択的動脈注入(金子、毛利 カテーテルでメルファラン注入)ほか

2、治療各論

1)虹彩腫瘍:

(1)白いもの:転移性腫瘍、悪性リンパ腫、炎症性肉芽腫など。生検で確定し放射線か?、全身治療か?を決める。無理に全摘にはしない。

(2)黒い虹彩腫瘍:悪性黒色腫、黒色細胞腫(メラノサイトーマ)、母斑。

2)毛様体腫瘍:

悪性黒色腫を疑えば、部分切除。悪性でも直ちに眼球摘出する意義は限定的。経強膜毛様体腫瘍切除も可能。

3)後眼部腫瘍

(1)褐色腫瘍:

・脈絡膜母斑:目的は症状緩和で径瞳孔温熱療法、光線力学療法、光凝固をする。

・脈絡膜悪性黒色腫(collaborative ocular melanoma study)1990年代に北米で行われた大規模スタディー。臨床所見診断と病理診断は一致していた。摘出と眼球温存(レーザー治療、小線源治療、放射線外照射)の生命予後は同じだった。現在の日本では:小型は経過観察、5mm以下の中型は小線源、それ以上なら放射線か眼球摘出。温存が80-90%。

(2)赤色腫瘍

・血管性病変:これらは血管奇形である

・網膜:多くが網膜毛細血管腫、小児(VHL)、成人(孤立性)

・脈絡膜:多くは海綿状血管腫

(3)白色腫瘍

・脈絡膜転移性腫瘍 (原則全身治療、眼部放射線治療、眼球摘出)

乳がんの例

・網膜芽細胞腫 (続く)

小腫瘍(2-3乳頭径)=レーザー。

中腫瘍(5ミリ以下)=ルテニウム小線源。

大腫瘍:全身化学療法+局所治療または眼球摘出

化学療法では縮小が目的(chemoreduction=眼動脈注入)。

硝子体注入(メルファラン)。放射線治療はリニアック、定位放射線、陽子線、炭素イオン線(重粒子)

(4)眼内リンパ腫

・メトトレキサート(硝子体注射)または放射線治療

・眼ならメトトレキサート硝子体注入と放射線。

・中枢神経系病変の治療;血液内科主導でCNS病変には強化化学療法導入、

まとめ:眼球温存を追及。目的目標を正しく設定。

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質疑応答;ステロイドに反応するが再発する涙腺炎症?腫瘍?への対応:ミクリクツ病(IgG4関連疾患)の可能性の除外もしておく。

質疑応答;数回の全身療法にも関わらず、眼内に症状がないが外側膝状体に浸潤があり半盲のある例。:数クールの化学療法に反応しないなら、低線量での放射線照射も考慮可能。


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