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2017年8月13日

8105:アルジャーノンに花束を;読書印象記

shoppingアルジャーノンに花束を Flowers for Algernon;読書印象記

 

著者:ダニエル・キイス  ジャンル:SF小説

 

清澤のコメント:よく聞く題名でしたが、その内容は知りませんでした。書店で見て購入し、帰省列車の中で結末を含む7割程度を読み終わりました。知的障害のある青年が人並に賢くなりたくて、ラットのアルジャーノンが受けて成功していた実験的な脳手術を受けて高い知能を持つようになる。しかし、本人は傲慢になり友人をも見下すようになって友を失う。そして、先に手術を受けたアルジャーノンの知能が劣化してゆくのを見て、自らの行く末を察し、施設に戻ってゆく。:という物語です。

翻訳者は原作者の間違った文法やスペルが表す主人公の知的障害ぶりを、「裸の大将」山下清画伯の口ぶりを真似て訳したといいます。ですから、最初の数章はとても読み進め難く、そこをスキップしたのです。この小説がSFに分類されているというのも新鮮でした。日本でもテレビやラジオドラマとして何度もリメイクされています。

自分が若き日に痴呆症に関する動物実験に携わったことを思いだします。私たちは興奮系を抑える破壊実験で痴呆もですとしたのですが、逆に脳の抑制系を抑える破壊手術ならモデルとして考えられそうな気もしました。私が関与した実験は、この小説が最初に書かれた30年後で、今から28年も前のことでした。

Time Course of Effects of Unilateral Lesions of the Nucleus Basalis of Meynert on Glucose Utilization by the Cerebral Cortex. Positron Tomography in Baboons

M Kiyosawa 1 , J C Baron , E Hamel , S Pappata , D Duverger , D Riche , B Mazoyer , R Naquet , E T MacKenzie. Brain 112 ( Pt 2), 435-455. 4 1989.

 

――要旨 ウィキペディアより改変―――

『アルジャーノンに花束を』(アルジャーノンにはなたばを、Flowers for Algernon)は、作家ダニエル・キイスによるSF小説。1959年に中編小説として発表。1966年に長編小説として改作され、ネビュラ賞を受賞。本作は知能指数を高める手術とそれに付随する事柄という限定した範囲での前提でSFとして成立させている。

 

あらすじ:

知的障害を持つ青年チャーリイは、かしこくなって、周りの友達と同じになりたいと願っていた。他人を疑うことを知らず、周囲に笑顔をふりまき、誰にでも親切であろうとする、大きな体に小さな子供の心を持った優しい青年だった。< /span>

 

彼は叔父の知り合いが営むパン屋で働くかたわら、知的障害者専門の学習クラスに通っていた。ある日、クラスの担任である大学教授・アリスから、開発されたばかりの脳手術を受けるよう勧められる。先に動物実験で対象となったハツカネズミの「アルジャーノン」は、驚くべき記憶・思考力を発揮し、チャーリイと難関の迷路実験で対決し、彼に勝ってしまう。彼は手術を受けることを快諾し、この手術の人間に対する臨床試験の被験者第1号に選ばれた。

 

手術は成功し、チャーリイのIQ68から徐々に上昇し、数ヶ月でIQ185の知能を持つ天才となった。チャーリイは大学で学生に混じって勉強することを許され、知識を得る喜び・難しい問題を考える楽しみを満たしていく。だが、頭が良くなるにつれ、これまで友達だと信じていた仕事仲間に騙され虐められていたこと、自分の知能の低さが理由で母親に捨てられたことなど、知りたくもない事実を理解するようになる。

 

また、高い知能に反してチャーリイの感情は幼いままだった。突然に急成長を果たした天才的な知能とのバランスが取れず、妥協を知らないまま正義感を振り回し、自尊心が高まり、他人を見下すようになっていく。周囲の人間が離れていく中で、チャーリイは手術前には抱いたことも無い孤独感を抱くのだった。

 

そんなある日、自分より先に脳手術を受け、彼が世話をしていたアルジャーノンに異変が起こる。チャーリイは自分でアルジャーノンの異変について調査を始め、手術は一時的に知能を発達させるものの、性格の発達がそれに追いつかず社会性が損なわれること、そしてピークに達した知能は、やがて失われ元よりも下降してしまうという欠陥を突き止める。彼は失われ行く知能の中で、退行を引き止める手段を模索するが、知能の退行を止めることはできず、チャーリイは元の知能の知的障害者に戻ってしまう。自身のゆく末と、知的障害者の立場を知ったチャーリイは、自らの意思で障害者収容施設へと向かう。

 

彼は経過報告日誌の最後に、正気を失ったまま寿命が尽きてしまったアルジャーノンの死を悼み、これを読むであろう大学教授に向けたメッセージ(「ついしん」)として、「どうかついでがあったら、うらにわのアルジャーノンのおはかに花束をそなえてやってください」と締め括る。

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