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2017年2月1日

8545:中国は米国債をすでに大量に売却していた:記事の採録

トランプ次期政権、中国の米国債売却は朗報
By WILLIAM PESEK
2016 年 12 月 21 日 16:01 JST

眼科医清澤のコメント:

 3月1日には、日本が中国とともに為替をドル高に誘導しているとしてトランプ大統領に批判されています。トランプ大統領は、中国ばかりでなく日本をも敵視しているようです。トランプ氏の米国に対しては、この記事がいうところのように、安倍政権が従来以上に米国の友好国である顔をしていれば安泰というわけにはゆかぬようです。

 ならば、日本は主有している米国債を大量に売り払ってみせたら?と考えてみましたら、中国はすでに中国元の暴落を防ぐために大量の米国債売却を昨年末から行い、米国債の最大の保有国にはすでに日本が返り咲いていたのだそうです。

 『1997年には日本の橋本龍太郎首相(当時)が「大量の米国債を売却したい気持ちに駆られたことが何度かある」と認め、市場を混乱に陥れた。これは日米自動車交渉が緊迫化する中での出来事だった。』という事で、同じことを考える人は前にもいたという事のようです。橋本首相の失脚にはこのように米国を脅迫するような発言をしたことも原因となっていたのでしょうか?

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 ドナルド・トランプ次期米大統領とタカ派の側近らは、南シナ海で米国の無人潜水機が中国に奪われたことに激怒した。だが、中国の軍事的野心が懸念される一方、米財政に対する中国の影響力が弱まったことは歓迎すべきだろう。

 中国は大量保有する米国債を猛烈なペースで売却しており、その規模は10月だけで410億ドル(約4兆8000億円)を超えた。人民元の下落に歯止めを掛けるための米国債売却であるが、これにトランプ氏が不快感を強め、中国が制御不能になるのではと警戒する投資家が動揺するのは確実とみられる。

 銀行各行の推計によると、中国では2015年末以降の資金流出額が1兆ドルを超えるため、当局による臨時資金供給の規模が膨らみつつある。

 中国の米国債売却にはプラスの面がある。それは、米国にとって最大のライバル国がそのメインバンクを務めるという状況が変わるということだ。日本は中国を抜いて世界最大の米国債保有国に返り咲いたばかりだが、その重要性は財政面でも地政学面でも非常に大きい。

 米財務省出身のブラッド・セッツァー氏といった有力エコノミストはここ数年、世界最大の米国債保有国が中国という状況は安全保障上の脅威だと警告していた。いざとなれば、中国はドル建て資産を売却して米国にすぐ打撃を与えることができる。その影響が世界市場に広がれば中国も痛手を被るが、世界最大の米国経済の動揺ぶりはその比ではなく、債券利回りの急騰や株価の暴落に見舞われそうだ。ドル建て資産を大量に抱える中央銀行や大口投資家は他にも多数いるため、信用格付けの引き下げやリセッション(景気後退)という事態に即、発展するだろう。

 対照的に、日本は米国にとってアジア諸国の中で最も友好的な国だ。安倍晋三首相はこの絆を維持するのに必死すぎるあまり、次期米大統領と面会するためにニューヨークのトランプタワーまで押しかけた。日本政府が米政府のメインバンクとなれば、中国の債務は減り、アベノミクスは再び勢い付く。安倍政権としては、米国債保有額を増やせばそれだけ円安を通じて輸出を押し上げることができる。これは米国にも安心感を与える。信頼のおけない国より信頼のおける国が米国債を大量保有している方が、都合が良いに決まっているからだ。

 中国当局は時折、こうした影響力を行使する考えを示唆してきた。例えば、中国共産党の機関紙「人民日報」は2011年、中国にとって望ましい中台関係とはどういうものかを米国に知らしめるため、今こそ財政上の兵器を使うべきだと訴えた。トランプ氏が台湾の蔡英文総統と電話で会談するという大胆な行動に出た2週間後に、中国が米国の無人潜水機を奪ったのは偶然ではない。

 日本は何十年間も世界最大の米国債保有国だった。だが、2008年に中国が過剰流動性の吸収や元相場の制御を余儀なくされて米国債の購入を増やすと、日本はその座を失った。その結果、政治の力学に奇妙な変化が生じた。例えば、09年初頭にヒラリー・クリントン氏が国務長官として初めて北京を訪問した際、検閲や人権に関する議論を棚上げし、「米中経済は密接に連動しているため、米政府が赤字支出を工面できなくなれば厄介な状況に陥る」と述べた。クリントン氏は当時、米中は「まさに一蓮托生の関係」だとし、中国は米国債を買い支え続けることでこうした共存関係を認めていると語った。

 クリントン氏は同じ年にオーストラリアのケビン・ラッド首相(当時)との会談で、米国債の売り込みという似つかわしくない役を演じていることについて、「取引銀行に厳しい態度で臨むことなどできるだろうか」と問いかけた。日本が米国のメインバンクとしての地位を高め、中国を2番手に追いやれば、これはトランプ政権にとって無用の質問になりそうだ。日本の米国債保有額は現在1兆1300億ドルで、中国の1兆1200億ドルを上回る。日中の保有額を合わせると、米国債の海外保有額全体の37%超を占める。

 米国は米国債を取り巻く政治的な思惑に弱いようだ。1997年には日本の橋本龍太郎首相(当時)が「大量の米国債を売却したい気持ちに駆られたことが何度かある」と認め、市場を混乱に陥れた。これは日米自動車交渉が緊迫化する中での出来事だった。そうは言っても、日本が中国よりもドル建て資産の保有を増やしているため、米国は中国に対して強い態度に出る余地が広がりそうだ。

 日本がトランプ次期政権の気を引くため実際に米国のメインバンクとなり、大きなリスク要因を取り除くことはあり得る。安倍首相にとってこれは政治的に受け入れ可能だろう。中国を「為替操作国」に認定すると断言している大統領のお墨付きを得て為替相場を円安に向かわせることができるからだ。中国の軍事的野心が高まり、領土問題も悪化し、さらに北朝鮮の挑発が強まる事態となれば、日本はトランプ政権と距離を置こうとはしないだろう。

 米国は2012年、中国がウォール街のディーラー経由で米財務省から債券を直接購入するのを認めるという異例の措置に出た。だとすれば、中国の代わりに日本にその資格を与えて米国債をさらに購入してもらうこともできるはずだ。しかも、安倍首相が日本経済の活性化や人口高齢化への対応に追われているため、日本は借り入れが増えている。トランプ政権は日本国債を米国が買うという協力関係を取りまとめることもできよう。

 トランプ氏が中国による脅迫や力ずくの措置を心配しなくていいのなら、中国に厳しく当たる方がずっと簡単だろう。トランプ政権は、東京にいる米国の友人と財政面の関係強化を目指すべきだ。

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