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2017年1月24日

8520:自閉症児は黄色が苦手、そのかわり緑色を好む -発達障害による特異な色彩感覚- :

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自閉症児は黄色が苦手、そのかわり緑色を好む -発達障害による特異な色彩感覚-という記事が出ていました。 2016年12月26日 京都大学プレスリリースです。

眼科医清澤のコメント:最近、自閉症であるという患者さんを診察したり、自閉症児の立体覚を検査する方法を問う質問が斜視弱視のメーリングリストに流れたりと、自閉症が眼科領域でも注目されることが多いようです。この研究は心理学の論文ですが、最近の学問の潮流の一端を反映するものといえそうです。知覚過敏がキーワードのようです。

 --以下プレスリリースの要点です---

 正高信男 霊長類研究所教授、マリン・グランドジョージ レンヌ第一大学講師らの研究チームは、自閉症スペクトラム障害(ASD)の特徴の一つと考えられる知覚過敏の中でも色彩に着目し、ASD児の色彩感覚にどのような特徴がみられるかを調査しました。赤、青、緑など6色の好感度を調査した結果、ASD児は黄色が苦手で緑色を好む傾向があることが分かりました。生活環境を整えるうえで色彩の面も配慮する必要があることを示唆する研究結果です。

 本研究成果は、2016年12月23日午後0時30分にスイスの学術誌「Frontier in Psychology」に掲載されました。

概要

 ASDでは、相互的な対人関係が苦手なことや、興味関心が限られているといったことが症状として現れます。その一因に、障害にともなう「知覚過敏」があると考えられています。例えば、ごく普通の大きさの音に対してもそれを「大きすぎる」と知覚判断し「うるさい」と感じたり、ごく普通の皮膚接触でさえ「痛み」を覚えたりといったことが挙げられます。その結果、自閉症の子どもは周囲からするとごく普通に話しかけたつもりであるのに、怒られていると誤解したり、あるいは予防接種を極端に怖がったりして、パニックに陥ることも珍しくありません。

 そこで本研究グループは、同様のことが色の知覚でも生じているのではないかと仮定し、レンヌ在住の29名の4歳から17歳のASDの男子を対象に、同年齢の38名の定型発達男子(特に障害の認められない子ども:コントロール群)と色の好みについて比較を行いました。実験を行った67名に色覚障害はありません。実験に用いた色見本は、赤、青、黄、緑、茶、ピンクの6色で、対比較を行い各色の「好感度(好みの程度)」を数値化しました。

 それらの値を二つのグループで比較してみたところ、いずれにおいても赤と青が一番好まれるのは共通しているものの、コントロール群では好感度の高い黄色がASD児では好まれず、反対に緑と茶の好感度が上昇することが確認できました。これは黄色があらゆる色の中で、もっとも輝度(明るさの程度)が大きく、生理的に刺激の強い色彩であることと関係していると考えられます。

図:自閉症スペクトラム児とコントロールにおける六つの色の好感度の比較

詳しい研究内容について
・自閉症児は黄色が苦手、そのかわり緑色を好む -発達障害による特異な色彩感覚-

書誌情報

【DOI】 https://doi.org/10.3389/fpsyg.2016.01976

【KURENAIアクセスURL】 http://hdl.handle.net/2433/217688

Marine Grandgeorge and Nobuo Masataka. (2016). Atypical Color Preference in Children with Autism Spectrum Disorder. Frontiers in Psychology, 7:1976.

◎自閉症とは:
3才までに次の3つの症状が現れたとき自閉症と診断されます。

1)〈社会性の発達の障害〉
自閉症の人は対人関係の質的な違いがあります。
例えば ・目線を合わせようとしない。

2) 〈コミュニケーションの障害〉
自閉症の人はコミュニケーションの質的な違いがあります。
例えば ・言葉が話せない、もしくは言葉の発達に遅れがある。

3) 〈活動と興味の偏り〉
自閉症の人は想像力を働かせる部分に障害があるため、変わった行動をすることがあります。 例えば ・常同行動(手をヒラヒラさせる、ピョンピョンはねる、ぐるぐる回るなどの行動)を繰り返す。

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