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2016年12月4日

8380:男児 志を立てて郷関を出づ

 今年も年末が近づいてきました。そして私も未熟なままに齢を重ね、今年は早くも満63歳になりました。公務員であればそろそろ定年を迎える時候です。

 この詩は、明治28年に生まれで、苦学して小学校教師の資格を取得した私の祖母が、私が大学に合格して故郷を離れる頃に前半部分をそれとなく教えてくれた想い出のあるものです。ふと思い出して探し、幸いにも訪ねあてることができました。

 詩の初めの部分が「男児 志を立てて郷関を出づ」であることは覚えていましたが、「どこにでも死に場所はあるのだ」という意味での「人間到る処青山あり」の部分につながることには気がついては居ませんでした。

 NHKの「坂の上の雲」のナレーションでは「社会のどういう階層の,どういう家の子でも,ある一定の資格を とるために必要な記憶力と根気さえあれば,博士にも,官吏にも,軍人にも,教師にも成り得た。」という明治(そして現在の)の日本を説明するくだりをかみしめます。

 さて、もう残された時間は限られて来ましたけれど、今までで「何某かの学は成ったのであろうか?」と思うと、いかにも心許ないものがあります。

将東遊題壁
男児立志出郷関
学若無成不復還
埋骨豈期墳墓地
人間到處有青山

将(まさ)に東遊せんとして壁に題す
男児 志を立てて郷関を出づ
学 若し成る無くんば復た還らず
骨を埋める 豈墳墓の地を期せんや
人間 到る処青山あり

現代語訳

男児たるもの、いったん志を立てて郷里を離れるからには
学問が大成しない限り二度と戻らない覚悟である。

ちゃんとした墓地に埋葬されようなどという考えはとうに捨てている。
どんな場所で野垂れ死のうと、本望である。

月性(げっしょう、文化14年9月27日(1817年11月6日) – 安政5年5月11日(1858年6月21日))は、江戸時代末期(幕末期)の尊皇攘夷派の僧。周防国大島郡遠崎村(現在の山口県柳井市遠崎)、妙円寺(本願寺派)の住職。諱は実相。字は知円。号は清狂・烟渓・梧堂。贈正四位。

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