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2016年11月5日

8295:強度近視の乳頭周囲脈絡膜内空隙とは、Peripapillary Intrachoroidal Cavitationとは

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眼科医清澤のコメント: 先日の日本緑内障学会で東京医科歯科大学の吉田先生が、強度近視における視神経乳頭周囲の変化を説明しておられました。何やら「視神経乳頭周囲の脈絡膜内の空隙」と「視神経乳頭ピット」に関連があると話していたと思って、題名だけを書き留めていましたら、その様な症例が検診でチェックされて訪ねてきました。

 上の図はPeripapillary Intrachoroidal Cavitation (Retinal Physician, Volume: 9 , Issue: October 2012, page(s): 34 – 41)(http://www.retinalphysician.com/articleviewer.aspx?articleID=107526にその原稿が載っています。)から借用する図なのですが、まさにこの薄黄色の薄い剥離のように見える変化を伴っていました。
 今日は症例の眼底ではそこまでは読み切れませんでしたが、近日中にゴールドマン視野での視野欠損とOCTで網膜ないし視神経の穴(ピット)と剥離の有無を調べてみようと思い精密検査の予約を取りました。
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大野京子教授の上記の論文を読んでみますと、この部分に関連しては、

『乳頭周囲の脈絡膜内空洞(ICC)は、黄色っぽいオレンジ色の病変で、強度近視眼の視神経の下側にあるものである(上図)。通常、ICCsを持つ目の視神経は傾斜している。最初この変化は病的近視眼の乳頭周囲網膜剥離(peripapillary detachment of pathologic myopia:PDPM)とされていた。しかし最近になって、新しいOCTの機材を使ってみたら、網膜色素上皮の剥離ではなくて、脈絡膜内空洞(ICC)であることが明らかになった。』
とされています。

『図1:内側網膜欠陥を伴う乳頭周囲の脈絡膜内空洞(キャビテーション)。

A.傾斜した視神経乳頭および耳側コーヌスの写真。ICCを示唆する黄色っぽいオレンジの病変が視神経乳頭の下に観察される(矢頭)。

B.掃引型のOCTで走査された一本のラインが、矢でラインとして示されている。

C B図のラインに沿って走査されたOCTスライスでは、視神経の上および下で脈絡膜内空洞(ICC 矢)を示す。液体の存在を示唆する反射の強い空間が、視神経の下方の脈絡膜内空洞(ICC)内に見える。内側網膜の欠陥(矢頭)がICCの縁に沿って観察される。

D.傾斜した視神経乳頭および耳側コーヌスを示しているカラー眼底写真。ICCを示唆する黄色っぽいオレンジの領域は、視神経乳頭(矢頭)の下方に観察される。網膜内層の欠損が見られ(矢)、網膜静脈はこの欠損を通じてICCの空洞に向かって曲がっている。

E.スウェプトソースOCTの走査したラインは、矢で線として示されている。

F.Eの線に沿って走査されたOCT断面は、視神経乳頭の下の脈絡膜内空洞(ICC 矢)を示す。液体の存在を示唆する強い反射性の空隙が、脈絡膜内空洞(ICC)内に観察される。

病的近視眼の5%(32/631)において、乳頭周囲の脈絡膜内空洞(ICC)が観察された。乳頭周囲の脈絡膜内空洞(ICC)を持つ目の71%は、緑内障様視野欠損を持っていた。』ということでした。少し納得できた気がします。

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