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2016年10月14日

8223:「オープンアクセスメガジャーナル」(Open Access Mega Journal: OAMJの興隆

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 論文を投稿しそれがリジェクト(非採択)されるときには、編集長の非採択の手紙というものが送られてきます。

 その常套句は「この研究が劣るという訳ではないが、我々の研究雑誌の紙面は限られている。貴殿の論文はその優先順位に勝ち残ることができないので、残念だが非採択とする。査読者の助言を汲み手を加えることで、別の雑誌に掲載されるよう願っている。」という訳です。

 それならば、「設問と実験方法が正しくて、結論に嘘がなければ、その研究の重要性は無視して採用にすればいい。それには印刷紙面を限らないネット上での雑誌を作ればいいではないか。」と考えた人がいたのだそうです。

 しかも、少数の部数の紙媒体としての医学雑誌の購読料はどんどん高くなってきていましたから、ネット上の出版にして読者が無料で見られるようにすれば、投稿は有料でも原稿はいくらでも集められ、経済的にも成立するはずです。

 それが、「オープンアクセスメガジャーナル」(Open Access Mega Journal: OAMJ)の誕生です。BinfieldはOAMJの定義として,「非常に大きい(年間掲載論文数が数千本)」「OAである」「成長を阻害するような作意がない」(たとえば,インパクトの高い論文を選んで掲載したい,とは考えない)という3点をあげています。

 こうして生まれたのがプロス・ワンという雑誌だったのだそうです。そしてそれを追うのがサイエンティフィック・レポート(2016年発表インパクトファクター 5.228)です。投稿から掲載までが異様に早いですから、特許権に繋がるプライオリティー(優先権)獲得にはもってこい。しかもそこそこのインパクトファクターなのだそうです。

 「PLOS ONEのこれまで,いま,この先」 (佐藤翔 同志社大学 社会学部教育文化学科)はそのあたりの事情を詳しく説明しています。お暇とご興味のある方はその記事をご覧ください。
⇒https://www.jsTAGSe.jst.go.jp/article/johokanri/57/9/57_607/_html/-char/ja/

 上の図はPlos OneとScientific Reports:論文数とインパクトファクター(⇒http://blog.livedoor.jp/dr7/archives/52132490.html)から借用です

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