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2016年9月22日

8151:不眠症のメカニズムと治療:内山真先生の記事紹介

無題(この図は内山真先生の別の著書表紙です)

東京都医師会雑誌 2016.9に不眠症のメカニズムと治療という日本大学精神医学系主任教授の内山真先生の講演要旨が出ていました。眼瞼痙攣ではベンゾジアゼピン系の睡眠薬の影響を受けたものも少なくないので、最新の睡眠薬事情なども含めてこの記事で勉強してみました。ロゼレムトベルソムラの良い位置づけがわかりました。
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はじめに:適切な時間帯に床で過ごす時間が
確保されているのも関わらず、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒など夜間睡眠障害があり、このため日中の生活の質が低下する状態。このような状態が週に3日以上、3ヶ月以上続く場合:不眠障害(DSM-5)。20人に一人が睡眠薬を使用。

〈不眠症の病態〉
1)寝床で過ごす時間と不眠:正味の睡眠時間は65歳以上では6時間。
2)情動興奮と不眠:不眠を恐れる気持ちで入眠時の情動的興奮が増強され、さらに入眠が妨げられる。
3)体内時計と不眠の関連:高齢化で早朝覚醒の頻度が増す。

〈不眠症の診断〉
生活習慣の確認、睡眠時無呼吸症候群や夜間不随意運動などによる二次性睡眠障害の除外が重要。
1)睡眠時無呼吸症候群:日中の眠気、中途覚醒と熟睡感の欠如。いびき。
2)レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群):下肢の異常感覚ほか

〈非薬物療法〉
1、生活指導:
生理的睡眠時間の知識、リラックスした状態の必要性、体内時計の知識(入眠時間を早くしたいなら起床時間を早める。)睡眠指導指針2014がある。

〈薬物治療〉
1)ベンゾジアゼピン受容体作動薬
ベンゾジアゼピン受容体を介してGABA神経系に作用するベンゾジアゼピン系睡眠薬、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬(ゾピクロン=アモバンR、ゾルピデム=マイスリーR、エスゾピクロン=ルネスタR)を合わせてベンゾジアゼピン受容体作動薬と呼ぶ。
就床時刻と起床時刻を具体的に指示して過量にならないように。
入眠障害:長短時間型あるいは短時間型
中途覚醒や早期覚醒(睡眠維持障害):長時間型や長時間型の睡眠薬

ω1受容体:催眠作用、脱力やふらつきが出易い高齢者に。
ω2受容体:抗不安作用および筋弛緩作用。抗不安作用や筋緊張の緩和期待ならω1とω2両受容体作用薬。

アルコールとの併用禁忌、服薬時刻と終章自国の具体的指示、そして副作用の説明。
副作用には、持ち越し効果、健忘、反跳現象・退薬症状、筋弛緩作用。

効果があればまず減量;漸減法:一錠の半分ないし4分の一ずつ徐々に減量する。
睡眠衛生指導による睡眠に関するこだわりの改善や総臥床時間の適正化を行わないとうまくゆかない。
床の中で過ごす時間を高齢者では6時間に制限する必要あり。
次に隔日法;休薬日には眠くなってからの就床、または一時間就床時間を遅らせる指導を。

2)メラトニン受容体作動薬
無題
視床下部のMT1およびMT2メラトニン受容体に選択的に作用。効果は弱めだが、依存がなくて安全。MT1は入眠に対する促進作用、MT2は概日リズム変更効果を期待して就床5時間前に投与する。

清澤注:具体的にはラメルテオン(商品名ロゼレム)が2010年にが承認された。図は快眠ジャパンから借用)

3)オレキシン受容体拮抗薬
無題
オレキシンは視床下部のペプチドホルモンで、モノアミンを主とする覚醒系の神経核を活性化する。オレキシン受容体拮抗薬は覚醒系を抑制し入眠困難と睡眠維持困難を改善する。

清澤注:具体的にはスボレキサント(商品名:ベルソムラ)がある。図は快眠ジャパンより借用)

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