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2016年8月2日

8011:<色覚異常死亡事故>責任軽減されず有罪

8011:<色覚異常死亡事故>責任軽減されず有罪

 2人が死亡した衝突事故の一因に先天性の色覚異常があるとして、被告側が量刑の減軽を求めていた裁判で、仙台地裁は29日、自動車運転処罰法違反(過失致死)罪で、仙台市吉成中教諭の千葉厚志被告(53)=宮城県富谷町成田5丁目=に禁錮2年6月、執行猶予3年(求刑禁錮3年)の判決を言い渡した。
 色覚異常から信号の赤と黄色を見間違えたことが、事故の一因と主張する被告の過失の程度が焦点。
 村田千香子裁判官は「被告は信号を注視せずに交差点に進入した。交差点に近い地点で確認していれば、赤の点滅には十分気付けたはずだ」と指摘。「見間違いの原因は、業務多忙による判断力低下など複合的な要素がある。色覚異常が大きく影響しているとは言えず、責任は軽減されない」と判断した。
 弁護側は判決後、「色覚異常は事故に影響した。被告が見ている世界を健常者(の裁判官)に理解してもらえなかった」と、控訴を検討する意向を示した。
 判決によると、被告は2014年6月16日午前5時10分ごろ、RV車を運転中、泉区鶴が丘4丁目の市道交差点でタクシーと出合い頭に衝突。男性運転手=当時(65)=と乗客の無職女性=同(63)=を死亡させた。信号は事故当時、赤の点滅で被告側に一時停止義務があった。
 色覚異常者の支援団体「色覚問題研究グループぱすてる」運営人の矢野喜正氏は裁判を傍聴後、「色覚異常が情状酌量の理由になれば『なぜ免許を取らせたのか』と、同じ問題を抱える人へ風評被害を招きかねず、妥当な判決。信号の赤と黄色は見分けづらい時があるのは確か。慎重に運転することが重要だ」と指摘した。

眼科医清澤のコメント:微妙な判決でした。赤と緑を識別しにくいという話はありますが、眼科医としては黄色と赤の判別は異常3色覚(色弱)程度であれば、影響されにくいとは思われます。重大な事故であり、少しでも情状を酌んでほしいという弁護の趣旨は分からぬでもないですが、論理としてはこの判決は妥当かもしれません。

☆私(清澤)も色覚に関しては素人ではないという記録です
K. Momose, M. Kiyosawa, K. Nakamura, O. Okajima, N. Nemoto, M. Mochizuki; Objective Measurement of the Chromatic Contrast Sensitivity Using VEP: Studies on Normals and Color Vision Defectives . Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2003;44(13):4113

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