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2016年7月21日

7972:重症筋無力症難病助成、「現時点では眼筋型を外す予定はない」記事紹介

7972:重症筋無力症難病助成、「現時点では眼筋型を外す予定はない」記事紹介
imagesFOCYOUK2(MG画像 http://www.myasthenia.org.au/から借用)
心療眼科医・若倉雅登のひとりごと 2016年7月21日:を引用します

眼筋型重症筋無力症…指定難病の助成がないと、自己負担が月平均3万3千円増

先ずは眼科医清澤のコメント:執筆者の若倉先生は私のレジデント時代からのオーベン(指導医)で、常に「目の前の患者さんに良きように」という事だけではなく、「医療における社会性」にも着目した取り組みをなさる方です。私も参加している「眼と心の健康相談室」設立もその一つです。一方、三村先生は眼瞼痙攣の治療についていつも一緒に考えてくださる親しい神経眼科の先輩です。そのお二人の心の声をお聞きください。
 眼瞼型筋無力症はオッサーマン1型と呼ばれる重症筋無力症の典型的な初発型なのですが、それを国の難病助成から除く考えが御製の中に有るというひどい噂が流れ、その実態を若倉先生が知人や友人を総動員して調べてくださいました。「現状では変更の予定はない」というのが、「政治や行政における玉虫色の回答だった」、という事でないことを願います。
 (なおこの元のネット記事では眼筋型が眼瞼型へと間違っています。)

  --記事の引用---
【今年3月のコラム で、重症筋無力症(MG)の 眼瞼型(清澤注:眼筋型の間違い)についてとりあげました。

 MGは厚生労働省による指定難病で、医療費助成の対象になっています。

 ところが、NPO法人筋無力症患者会から、「平成30年に難病の対象区分を見直す時に、MGのうち眼筋型を除外することになっているらしい」と情報が寄せられました。その一報を聞いて、まずは病気の正しい理解をしていただきたい、と考え、眼筋型の患者さんが生活でどのような不自由があるかなどをまとめたというわけです。

 ただ、その後、ヨミドクター編集部が厚労省の担当者に取材したところ、

<1>平成30年に難病の対象区分を見直す予定はない

<2>重症筋無力症のうち眼筋型を除外する予定はない

との回答が寄せられました。

 患者会としても、その後、要望活動で厚労省を訪ねて問い合わせたところ、「現時点では眼筋型を外す予定はない」との回答が示されています。

 しかし、「現時点では」と前提をつけているところが、やや心配の種です。

なぜならば、私のこれまでの著作でもたびたび指摘してきているように、目や視覚の異常は、「生死に関わらない身体の一部の大きくない問題」としてしか扱われない傾向がみられるからです。

 同患者会は、適切な重症度の設定や、眼科医を、MGの重症度分類や助成を検討する会の委員に加えてほしいことなどを要望したとのことです。

確かに、目の不都合を理解できる眼科医を入れるのも一案ではありますが、やはり委員会が眼筋型も含め、患者さん自身の病による生活の質の変化を積極的に知ろうとする姿勢を持つことが先決です。さらに言えば、医師だけの判断でなく、患者の立場での重症度の申告などを参考にするといった、患者本位の評価法が取り入れられるのが理想です。

兵庫医科大学の三村治教授も神経眼科医として、この病気の患者さんを100人近く診療しておられる一人です。

 この話を彼にしたら、万一助成がなくなった場合、どのような経済負担が患者さんに生ずるのかを計算してくれました。

 免疫抑制剤でMGの治療に適応があるのは、現在、タクロリムスという薬物だけで、高価な薬です。患者負担が最大になるのは、この薬剤を使用している場合ですので、三村教授はMG患者のうち、この薬物を1日3mgの最大量を用いている22人について試算しました(グラフ)。

眼筋型重症筋無力症…指定難病の助成がないと、自己負担が月平均3万3千円増;(支援あり6932円 支援なし:39769円)

 健康保険の自己負担が1割の方と3割の方がいますが、グラフでは分けずに実態に基づいて自己負担月額を平均しています。結果は、助成がなくなると、1人平均月約3万3000円の負担増になります。

 タクロリムスを用いることで、眼筋型における複視(ものがふたつに見える)や、眼瞼下垂が改善し、仕事、家事、学業ができるところまで回復した患者さんを、私も多く診療していますが、もし経済的理由で薬物治療をやめざるを得なくなれば、症状は悪化し、社会生活に大きな支障が出るのは自明です。

しかも、MGは過労で症状が悪化する病ですから、症状の重さによっては一時仕事を休まざるを得ない場合もあります。もともとパート収入のみなど、定収がない例もまれではありません。

 財源に限りがあるから、軽症者を探して助成をやめようと、もし国が考えているなら、考え違いだといわざるを得ません。最も生活弱者である病者に、何をおいても優先的に助成が行われる仕組みを作り出すのが、政治や行政の最も大事な仕事だと、私は思うのです。】

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