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2016年7月17日

7961:「第10回心療眼科研究会」(2016年7月16日(土))の報告 その1

「第10回心療眼科研究会」(2016年7月16日(土))の報告です

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第10回心療眼科研究会(Japan Psychomedical Ophthalmology Society)

テーマは「発達障害と眼科」で、予定人数の100名を超える参加者を集めることが出来ました。当医院からも視能訓練士の小町さんが演題を出してくれ、職員も6人が参加しました。私も一般演題3題の座長を務めさせていただきました。

第10回心療眼科研究会 Japan Psychomedical Ophthalmology Society
テーマ:「発達障害と眼科」             
◆ 教育講演1「発達障害の基礎知識」太田晴久(昭和大学附属烏山病院発達障害医療研究所 講師):
講演の要点は:広範性発達障害のうち、①自閉症スペクトラム障害(ASD=アスペルガ-、有病率1%)は社会性の障害や常同性を示す。②注意欠如多動性障害(ADHD、子供の5%、成人の2.5%)は不注意や行動の多動や衝動性を示す。30-50%は①と②の重複。そして、③学習障害。これら発達障害は広く存在し、成人になるまで診断されない例も多い。発達障害ではいじめや虐待に関連する二次障害も見られる。発達障害では聴覚や光過敏の人も多い。「発達障害だから精神科に」という言い方でなく紹介してほしい。
清澤のコメント:疾患の概要の紹介としては十分に理解できました。①~③を覚えておきましょう。

◆ 教育講演2 「発達性学習障害児に対する眼科医の役割」佐藤 美保(浜松医科大学医学部附属病院教授、小児眼科)
講演の要点:早期から適切な支援を受けることによって、将来のハンディキャップや社会への適応が異なるので早期診断が必要。「読む、書く、計算する」という識字能力の問題が有り学習障害を来すのが「ディスレクシア」。識字障害も学習障害の鑑別に加える。原因不明の視力不良児に対しては発達障害も疑う。ポイント1、屈折と調節、近見視力も。ポイント2、斜視の除外。ポイント3、器質的疾患は無いか?。発達性学習障害ではノートを見るとその乱れが解ることもある。発達障害を疑ったら学校のケースワーカーを利用して、県単位の支援システム(発達障害支援センター★)を探す。
★東京都なら:東京都発達障害者支援センター(通称:トスカ)〒156-0055 東京都世田谷区船橋1-30-9 TEL 03-3426-2318(センター専用電話)FAX 03-3706-7242
ホームページ http://www.tosca-net.com。

◆一般講演
1.「Irlen症候群(アーレン症候群)と考えられる高校生女子例の検討」 ○土師かさね、石井祐子、若倉雅登(井上眼科病院)

要点:アーレン症候群は読字障害の特殊型で遮光眼鏡などが有効とされる。アーレンレンズを使用していた。垂直20度での滑動性眼球運動に異常。その疾患独立性に関してのコンセンサスはまだない。NMREAD-Jには異常なし。
S先生コメント:米国では高価な特殊眼鏡を斡旋しているため、アーレン症候群の存在への疑義は強い。

2.「学校検診における図形、錯視を用いた学習障害スクリーニング」○松浦一貴(鳥取大学・野島病院)、今岡慎弥(野島病院) 

要点:学習障害児では視覚認知障害の為、図形の判読は困難で、錯視に騙されない可能性がある。学習指導要領に載るがその標準は未策定であると。

3.「重症心身障害児(者)の視機能評価方法」○小町祐子(清澤眼科医院)、鈴木賢治(国際医療福祉大学)清澤源弘(清澤眼科医院)、新井田孝裕(国際医療福祉大学)
要点:対照は43例の重症心身障害児(者)。クラスター分析で5群の視機能に分類できる。それは軽い物から重い病態に向け一列に並んだ。 

◆招待講演
「発達障害のメカニズム 「シナプス症」の多様な症状とエピジェネティックな環境要因」 黒田 洋一郎(環境脳神経科学情報センター代表)木村-黒田 純子(公益財団法人東京都医学総合研究所・研究員)
 『科学』岩波書店、6月号693-708、7月号818-832、2013を参照)
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