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2016年7月6日

7932;Ross Syndromeに伴う両側の緊張性瞳孔

以前気になってRoss症候群の定義だけ採録いたしました。今回もう少し詳しい報告を見つけました。その採録です。

7932;Ross Syndromeに伴う両側の緊張性瞳孔という症例報告がありました。要点を抄出してみます。ペンシルバニア州エリー退役軍人病院からの報告です。

 ポイントは区画性の発汗障害を伴うアディー症候群がロスRoss症候群なのですが、全身疾患に伴う緊張性瞳孔の常として両側性であることがあります。このほか瞳孔の部分的な虹彩の虫様運動、瞳孔の対光近見反応の乖離がみられ、ピロカルピン点眼試験は陽性であるなどのアディー症候群特有な特徴があります。そして其の瞳孔は早い時期に小さくなりますので、その様な瞳孔の動きは観察しにくいかもしれません。

Bilateral Tonic Pupils Secondary to Ross Syndrome:
Heidi Mayer、Erie VA Medical Center Erie, PA, United States

緒言:
1958年に、アレキサンダーロスは無汗とアディー症状群を示す症例を報告した。彼はアディー症状群を無汗症とは無関係と考えた。
現在ロス症候群は、強直性瞳孔と、深部腱反射の減弱ないし消失、そして部分的発汗の消失とされている。ロス症候群は稀で、50例未満の報告があるだけである。

症例:(短縮してあります:清澤)
44歳白人男性、夜間の運転困難。半側の発汗欠如。血液検査異常なし。ピロカルピン点眼試験陽性。深部腱反射減弱。視力良好、瞳孔対光反射なし、明暗で4ミリ。近見反応不明瞭。左虹彩に虫様運動あり、不整。細隙灯、眼圧、眼底著変なし、右半身の発汗低下。深部腱反射消失。

考案:
虹彩は副交感神経系と交感神経系により支配される。副交感神経系の欠損は、明るいライト下においての散瞳を起こし、交感神経系の欠損は暗いところでの縮瞳を起こす。対光反応と近見反応の乖離はアーガイル・ロバートソン瞳孔および強直性瞳孔でみられる。多くの病気が、強直性瞳孔を起こすが、それには糖尿病、ヘルペス、サルコイドーシス、外傷、感染、梅毒、ギランバレー症候群、シャイドレージャー症候群、腫瘍、シャルコーマリートゥースおよびHolmes-Adie syndromeが含まれる。
アーガイル・ロバートソン瞳孔は、両側の小さな瞳孔で、近くを見た時の迅速な縮瞳を示すが、対光反応は弱いく、梅毒を持つことがあり、適切な梅毒検査を依頼すべきである。

アディー症状群、またはホルムズ-アーディー症候群とは、強直性瞳孔で下人不明なものを示す。ホルムズ-アーディー症候群は、対光反応の減弱、調節の麻痺、アセチルコリン作用薬への過敏性を特徴とする。近見にゆっくり反応する瞳孔をもち、腱反射は減弱する。アディー症候群は進行しがちで、
一般に症候群は一側で、女性に多い。一般にホルムズ-アーディー症候群の瞳孔症状は両側化し、深部腱反射は減弱化する。
ホルムズ-アーディー症候群によって瞳孔が小さくなってゆく理由は不明。その主訴は視界のボケである。

ロス症候群は、緊張性瞳孔、深部腱反射の減弱と、部分的な発汗の減弱により特徴付けられる。緊張性瞳孔では進行性の縮瞳を示すが、この縮瞳は老化で正常にみられる瞳孔の収縮より早く進む。

交感神経のな神経節細胞または節後投影への損傷が、発汗障害の原因かもしれない。
深部腱反射の減弱は、後根の神経説細胞または、脊髄の介在ニューロンの損害から説明できるかもしれない。損傷のメカニズムは不明である。末梢の自律神経神経系 および後根の神経節細胞はすべてが、神経堤細胞から発生している。
発展する。いくらかの共通性がこれらの組織を共に障害に陥りやすくすることを提案する人もいる。

副交感神経および交感神経系に機能不全を持つ患者は、視覚徴候に加えて全身の徴候を持つかもしれない。ロス症候群またはホルムズ-アーディー症候群を持つ患者は、以下のようにあらわすことができる。
:起立性低血圧症、頭痛、精神医学的異常、バルサルバ操作に対するの心拍減少、下痢。ロス症候群は、ホルムズ-アーディー症候群と重なるが、同じ疾患の表れであるかもしれない。発汗の減少でロス症候群はアディー症候群と区別できるといった人もいる。なぜなら、両方の条件が、強直性瞳孔と深部腱反射の減弱だからである。

Conclusion
緊張性瞳孔は全身疾患を伴うことがある。緊張性瞳孔と深部腱反射の減弱を示すアディー症候群は原発性であるが、医師は全身疾患の除外に必要な検査を出すべきだ。
ロス症候群は稀であるが、進行性の自律神経症状を示す疾患で、緊張性瞳孔、深部腱反射減弱、そして区画性の発汗喪失を伴う。

ロス症候群(Ross syndrome)はアディー症候群(Holmes-Adie syndrome)と発汗障害があることで鑑別できる。ロス症候群の患者は自律神経系の症状があって、さらに頭痛、精神症状、それに心拍数の異常反応を示すことがある。患者は体温調節が不安定だから、熱暑、極寒を避けるべきである。ロス症候群を知っておいて、患者を適切な医師に紹介すべきである。

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