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2016年6月1日

7807 「世紀の空売り」を読みました。

世紀の空売りという小説を読みました。映画マネーショートの原作ですが、私はこの映画はまだ見ておりません。まだまだ手直しが必要そうですが、「世紀の空売り」のあらすじを思い出しながらページもめくって書いて見ます。

まず、おかしいという事に気付いたのは、片方が義眼でサイオン・キャピタルを率いるマイケル・バーリ。彼はスタンフォード大学医学部を出て、神経内科医になった男。その後彼は株のファンドマネージャーに転じた。もしかしたら彼自身がアスペルガー症候群か?という変わった男です。

サブプライム住宅ローン(住宅ローン担保証券(Mortgage-Backed Securities、MBS))を纏めて作った債券がCDO(Collateralized Debt Obligation)。これが償還できるわけがないという事にバーリは2005年頃に世界で最初に気が付きます。

CDOのような金融商品を空売りするには、CDS(Credit Default Swap)というデリバティブを使う。このアイディアは金融機関で働いたこともないこの元医師から出ていたのです。

このほかの登場人物は、金融アナリストのスティーヴ・アイズマン、、

次の登場人物はカリフォルニアで株のブローカーを始めた2人の男。彼らは投資初心者のジェイミー・マイとチャーリー・リドリー。そしてこの二人に助力する元トレーダのベン・ホケットも出てきます。

そしてドイツ銀行の債権トレーダのグレッグ・リップマンもこのインチキに気が付いていた。彼はサブプライムローンが崩壊する方に賭けるアイデアをウォール街に吹き込む、。

ムーディーズやスタンダード&プアーズなど大手の格つけ会社では、サブプライムの住宅金融債権を纏めて作った債券のすべてにAクラスの保証を付けます。こうして保証された債券はモルゲージ債権として世界の投資家に販売され続けています。しかし、サブプライム住宅ローンは最初の数年だけ銀行金利が安く設定してあり、収入が増えぬままに数年すれば、そして住宅を転売して利益が出る程の不動産ブームが去れば、そのローンの借り手の何割かは確実に返済できなくなるはずです。

此処で破綻が予測される債券でどうやって利益を上げられるのか?その唯一の答えが破綻に備えた保険DSを買う事、デフォルトスワップです。大手の優良企業はみな、金利を稼ごうとしてこの「破たん保険」を売る側に立ちます。そして当初の4人だけがこのデフォルトスワップを買いまくったのです。

しかし、この勝負は4人にはいささか苦しい。なぜならば、借り手が返せなくなり始めたころになっても、大手の投資銀行などは自分を正当化するためにこのサブプライム債券に危険はないと主張し続けるのです。ですからモルゲージ債権は値崩れはしませんし、当然デフォルトスワップも上昇はしません。やがて2008年に訪れるリーマンショック。勝負は一気に付き、上の4人は100倍近い利益をあげるのです。

一方、リーマンブラザース、メリルリンチその他多くの金融機関は倒産又は瀕死の重傷を負うことになります。もし倒れると正しく予想できていても、何時という時間軸の上で多くの投資家は力尽きて脱落してゆきます。そこらへんが投資や投機という物の難しさなのでしょう。ちなみに、買い手がもう無くなったモルゲージ証券を世界で最後に買ったのは、なんと日本のみずほ銀行だったという事でした。

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