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2016年5月22日

7774:眼疾患へのアンチエイジングアプローチ~ドライアイから近視まで~(坪田一男教授):TMDU聴講記3

先ずは眼科医清澤のコメントから:

  今回お話の「紫の光を浴びることが近視抑制に有効である。」というテーシスについて、私はまだ確定ではないと直感では感じます。これから、大きな定説になってゆくかどうか大いに注目されるところです。

 それにしても、いつものサプリメントの話か、或いは先月聞いた腸内細菌のお話でも聞かされるのかと出かけて行った私の横面を張り飛ばされるような、すべてが新規のお話でびっくりしました。

 今回の坪田先生のお話を聞いていて一番驚いたことは、印刷中どころか投稿中や投稿準備中の話題を惜しげもなく披露していたことです。普通、研究者は、出版が確定していない実験計画は何処のライバルの耳に入るかわからないとして、進行中の実験計画の話はしないものです。これはきっと坪田先生の絶対の自信の為さしめるものでしょう。医科歯科大学の後輩で、この話を聞いた諸君には、そういった『普通では聞けない話』であったことに気付いてほしいものです。
 
 佐野先生の質問へのお答えの中で、「当たり前のヒットばかり狙っていては研究はつまらない。ホームランを狙う研究を進める中から、ヒット作が派出してくる。初めからバントを狙うことはしない。」というのは蓋し名言でした。

 近視の研究を手掛け始めたというくだりでブルーオーシャン戦略という言葉を挟んだことに気が付いた聴衆はどれだけいたでしょうか?恥ずかしながら、2012年04月28日の当ブログ「3277 眼科診療でブルーオーシャン戦略を考える:⇒リンク https://www.kiyosawa.or.jp/archives/53615679.html」で、私もこの単語を解説しています。言ってみれば、「競合相手のいない近視の研究は、研究者が多く競合の多い分野よりも有利に研究が進めめられるはず。」と言ったわけです。

 自分と同世代の先生方は次々に定年を迎えて、ステージを降りてゆきます。しかし、坪田先生に意見交換会で訊くと、「慶応大学の教授に就任して十余年が過ぎ、研究体制もようやく自分の思うように組上がってきた」そうです。慶応大学では定年が遅いのか、まだ5年の教授期間が残っており、まだまだ新しいことが出来そうだと前向きの姿勢を語って下さいました。数年前に日眼総会での会長講演を終えても、まだまだ次を考えている坪田教授は正に恐るべき存在です。

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