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2016年3月2日

7531:顕微鏡的微小血管炎の眼症状:についてのご質問です

顕微鏡的微小血管炎の眼症状についての質問を戴きました。
0034-7280-rbof-74-06-0386-gf01-en
多発動脈炎に伴う網膜中心動脈閉塞の例(http://www.scielo.br/scielo.php?pid=S0034-72802015000600386&script=sci_arttext&tlng=en)

さて、何のことかとその病気の説明を記した文章を読んでみますと、

この疾患は、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎(あんかかんれんけっかんえん)に属しています。この血管炎には今回質問を受けた顕微鏡的多発血管炎(MPA)、 Wegener肉芽腫症(WG)、アレルギー性肉芽腫性血管炎(これをチャーグ・シュトラウス症候群とも呼びます/Churg-. Strauss症候群(AGA/CSS))、そして腎限局型血管炎の4疾患が含まれるそうです。

 これらの疾患では白血球のうちの好中球と呼ばれる分画の物に対する自分の細胞を障害する抗体(これを自己抗体と呼ぶ)が生じることによって発生します。

 私はかつて、神経眼科的な症状を示したチャーグ・シュトラウス症候群の事を説明したことが有りましたから、この質問者はそのページを見て質問を投げかけてくださったのかもしれません。
(1846 アレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg-Srausss症候群)の眼症状とは⇒リンク https://www.kiyosawa.or.jp/archives/2010-11-26.html
(2293 チャーグ・ストラウス症候群Churg-Strauss syndromeの眼症状 ⇒リンク https://www.kiyosawa.or.jp/archives/52111412.html)

 ところで、問題になっている「顕微鏡的多発血管炎」とは :腎臓、肺、皮膚、神経などの臓器に分布する小型血管(顕微鏡で観察できる太さの細小動・静脈や毛細血管)の血管壁に炎症をおこし、出血したり血栓を形成したりするために、臓器・組織に血流障害や壊死がおこり臓器機能が損なわれる病気と説明されています。とくに、腎臓の糸球体と呼ばれる毛細血管および肺の肺胞を取り囲む毛細血管の壊死をともなう炎症が特徴的だそうです。という事は、症状は腎機能低下と肺の機能の低下という事になります。

 この疾患の治療にはステロイドによる炎症を抑える治療が行われるので、「ステロイド内服中は、定期的に緑内障・白内障を含む目のチェックを受けてください。」という注意点が記載されています。この患者さんの視力低下はもしかすると、老人性の変化に加えて、ステロイド使用に関連した白内障の影響もあるかもしれません。もちろん同時に視野などを見て緑内障の発生も除外が必要です。

 さて、もう一度ネットに戻って「顕微鏡的多発血管炎と眼」で探してみたらEurJ Ophthalmolの 2005年15:138から42ページに「顕微鏡的多発血管炎患者における眼症状」という。 三原M 、早坂Sほかによる論文が出ていました。(東北大学の先輩で当時、富山医科薬科大学に所属)2例の症例報告の論文です。

  それによれば、83歳の女性(ケース1)は、一般的な臨床所見および抗好中球細胞質抗体(P-ANCA)の核周囲パターンの存在によって、顕微鏡的多発血管炎と診断された。 彼女は、右眼と左眼における網膜軟性白斑に前房蓄膿を伴う虹彩毛様体炎を示した。 患者は、経口プレドニゾロンおよび結膜下ベタメタゾンで治療された。 前房蓄膿を伴う虹彩毛様体炎や網膜軟性白斑は治療に反応した。79歳の男性(ケース2)は強膜炎を示した。顕微鏡的多発血管炎の診断は、一般的な臨床所見およびP-ANCAの存在に基づいて付けられた。強膜炎は、コルチコステロイド治療後に減少した。 眼科医は、前房蓄膿を伴う虹彩毛様体炎、網膜軟性白斑、それに強膜炎が、顕微鏡的多発血管炎の患者で発生する可能性があることに注意すべきである。

 上に引用したのは別のブラジルからの論文で、中心動脈閉そく症の例も方向がありました。、

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