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2016年2月4日

7438:「コンタクトレンズ:臨床的な諸問題を整理・解決する」佐渡一成先生

第9回千葉眼科プライマリーケア研究会(平成28年2月4日浦安市)で
「コンタクトレンズ:臨床的な諸問題を整理・解決する」
さど眼科 院長 佐渡一成 先生のお話を聞いて来ました。

以下が、清澤の聴講記です。

◎東日本大震災の後、窓口支払いが無料になる人を対象に、宮城県眼科医会ではコンタクト販売各社から提供された12500箱のワンデー仕様コンタクトレンズを、家屋が流失した海岸地方を中心に無料で配布した。眼鏡やコンタクトレンズが無いと、近視の人は実際的な失明状態となる。家にある買い置きのコンタクトは流され、その時に眼鏡をかけていなかったコンタクトレンズ使用者は家に眼鏡を置いていたから、眼鏡も失った。
交通や運送が障害されたこの状況の中でコンタクト量販店などは、長期間にわたってコンタクトレンズを消費者に供給するためにはなんの役にも立てなかった。だから、眼科医の関与したコンタクトレンズ流通システムは絶対に必要である。

加藤圭一氏によれば、自分の使っているコンタクトレンズの度数などの仕様を知らない人も多かった。検査機械が十分でない環境では、患者の遠点を測ってその逆数から近視の度数を推定するとか、スキアスコピー用の板付きレンズを患者の手に持たせて最も弱くて遠方が見えるレンズを自分で選ばせるなどの方法も必要である。

 臨床的な諸問題としては、どんな消毒液を使ったとしてもレンズのこすり洗いが必要であることがユーザーには伝っていないという事がある。コンタクトレンズには点眼液の併用は保存料などの関係で良くないとされるが、小玉医師の論文などによれば、出来るだけ防腐剤なしの点眼にするとか、2剤は10分の間隔を開けるべき、などの注意点はあるが、コンタクトレンズ上からの点眼は必ずしも禁忌ではない。

 カラーコンタクトレンズ使用者にはひどいシールド潰瘍の例などもある。
安全性に疑問を感ずるから、演者はカラーコンタクト処方を全くしないから、既に報告を上げた250例に及ぶカラーコンタクトでの事故症例は全て他所からの患者である。

 コンタクトレンズ使用者への不用意なステロイド点眼は中止すべきである。ステロイド+コンタクトレンズも良くない。タリムスとパピロックミニもコンタクトレンズとは併用しないのが良かろう。アトピーでもコンタクトレンズとタリムスないしフルメトロン併用は良くない。角膜内血管侵入の強い例を供覧した。

 ト―リックや遠近両用コンタクトレンズが日本で普及しきれないのはなぜか?価格差が大きいからであろう。量販店に対してこれらの領域は実力のある開業医の力の見せどころではあるはずなのだが。

 眼圧らしきものを測るコンタクトレンズの話題。眼圧が上がると角膜が扁平化することを利用して眼圧の日内変動を測ろうというものが作られている。日本にも入ってくるという話も合ったが、途中で止まっているらしい。

 多くの問題の原点は、眼科医の処方に依らないネットなどでのコンタクトレンズ販売である。演者はそれに対する解決案を現在考えていて、近々それを公表できるだろう。

清澤のコメント:聞き逃した点も多いかと思いますが、東日本大震災の時の演者の経験は多くの聞くべき点のあるお話でした。視能訓練士と一緒に聞いて来ました。

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