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2015年11月23日

7217:新刊「知っておきたい眼腫瘍診療」が届きました。

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本日は気になっている2つの宿題を済ませに朝から診療所に出てきました。その一つは≪眼科臨床エキスパート≫の「知っておきたい眼腫瘍診療」のための書評を用意することです。そして2つ目は忘年会に向けて、今年の医院の10大ニュースをまとめることです。

 その一つの大きな宿題:依頼を戴いた≪眼科臨床エキスパート≫の「知っておきたい眼腫瘍診療」のための書評を用意することです。

 早速、序文を拝見しますと、眼腫瘍は数も少なくまた専門的な知識が治療に当たっては必要であるがゆえに、大学でさえも眼腫瘍はもう扱わないところが多い。しかし、第一線の眼科医がこれはどういった性質の腫瘍なのではないか?と考えて、それを適切な施設に送ることが必要である。その為には、眼腫瘍に対する広範な知識を必要とする。だからこそ、毎日眼腫瘍を扱うわけではない一般眼科医にも眼腫瘍の知識を持って居てほしい。という内容のことが書かれていました。

 東北大学や東京医科歯科大学にいたころには眼腫瘍もそれなりに拝見していました。しかし、開業してからでも年に1-2例は眼瞼悪性腫瘍や眼科腫瘍が紛れ込んで来ます。編集者の東京医科大学教授の後藤浩先生には、そんな患者さんの治療をお願いしたりもします。また、最近では、眼科医会の学術部委員会でお隣に座らせていただいたので、後藤浩先生が私を思い出して、この重責をお回しくださったのか?と、苦笑しながらテキストに向かうことにします。 

 ちなみに医学書院の医学書籍編集部でこの御本を担当されたのは私の関係した神経眼科臨床のために第3版(2011年刊行)を担当してくださった竹谷敏さんでした。

 もう一つの本日の宿題は、医院の忘年会に向けて、「清澤眼科医院2015年の10大ニュース」を選ぶこと。忘年会はより大きな所の忘年会を前に向かって避け、また土曜日もさらに避けて12月11日(金曜日)にしましたから、そろそろ今年のブログを読み返して今年の話題も選ばなくてはなりません。

さて、≪眼科臨床エキスパート≫ 「知っておきたい眼腫瘍診療」

シリーズ編集:吉村 長久/後藤 浩/谷原 秀信
編集:大島 浩一/後藤 浩

•判型 B5
•頁 476
•発行 2015年10月
•定価 19,440円 (本体18,000円+税8%)
•ISBN978-4-260-02394-8

序 文
「決定版」眼腫瘍診療テキスト&アトラス、待望の刊行
眼科診療のエキスパートを目指すための好評シリーズの1冊。眼瞼・角結膜・眼窩・眼内腫瘍について、良性・悪性腫瘍から腫瘤を形成する非腫瘍性病変まで、疫学・診断検査・治療を完全網羅。眼所見、病理写真、MRI・CT所見など豊富な画像を用いて徹底解説。「初診時の外来診察」や「一般眼科医へのアドバイス」など非専門医も知っておきたい知識が満載。すべての眼科医におすすめする、待望の最新ビジュアルテキスト。

序 文

 一般眼科医が,眼科領域の腫瘍に遭遇する頻度は低いでしょう.その一方で,眼科領域には多様な腫瘍が発生する可能性があります.ちなみに眼科領域を,眼瞼,角結膜,眼窩,眼球内というパートに区分してみると,それぞれのパートで,発生する腫瘍は異なっています.さらにそれぞれのパートで,幾種類もの腫瘍が生じうるのです.眼腫瘍を扱うには,これらの多様な腫瘍の特徴を理解したうえで,必要に応じて試験切除し,病理診断し,治療方針を決めて,治療に当たることになります.あるいは,試験切除および病理診断ができない腫瘍に対しては,知識と経験を総動員して臨床診断し,腹をくくって治療方針を決めなければなりません.良性腫瘍であっても,整容的に困難な状況を呈することもあれば,視機能を著しく損なうこともあります.悪性腫瘍では,さらに生命に影響することもありえます.
 かつて私たち(Lacrimal Gland Tumor Study Group:LGTSG)が,涙腺窩病変の全国調査を行った頃(1995~1997年)には,全国の大学病院のうち4割が,眼窩腫瘍を全く扱っていませんでした.眼腫瘍のような特殊な疾患は,専門施設で扱うべきであるという傾向は,現在ではさらに強くなっているように感じます.
 眼腫瘍を正しく診断し,適切に治療することは,眼腫瘍の専門家に任せるのがよいでしょう.これは眼科医にとっても,患者にとっても望ましいことだと思います.しかし眼科医が,一生涯,眼腫瘍と無縁であり続けることはできないのです.眼腫瘍の患者は,いつか必ず外来に現れるのです.それがいつかはわかりません.明日かもしれないし,10年後かもしれません.
 眼腫瘍の患者が外来を訪れたとき,眼科医は「もしかしたらこの病変は腫瘍かもしれない」という漠然とした疑念を抱くことができれば,それでよいと思います.そのうえで,成書などを参照してみることです.それで腫瘍の可能性が高ければ,専門家に紹介すればよいのです.本書は,このような需要に応じるよう編集したつもりです.また眼付属器腫瘍に関しては,眼形成再建外科を専門とする眼科医に,角結膜腫瘍に関しては,眼表面疾患の専門家に,眼内腫瘍に関しては,網膜硝子体疾患の専門家に,是非ともご一読願いたいのです.さらに眼腫瘍の領域へ果敢に挑戦しようとする若手にとっては,良い参考書になるはずです.
 末筆ではありますが,本書の分担執筆をご快諾いただいた日本眼腫瘍学会の会員諸兄,編集と校正にご尽力いただいた医学書院の方々に深謝いたします.

 2015年9月
 編集 大島浩一,後藤 浩

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