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2015年11月7日

7160 入門 眼瞼痙攣 後関利明先生(神経眼科学会モーニングセミナー概要)

入門 眼瞼痙攣 北里大学 後関利明先生
 (清澤の最初のコメント:神経眼科学会モーニングセミナーを聞いて来ました。眼瞼痙攣友の会の会員の方など既にボトックス施療を始めている方々にも参考になりそうでしたから、ここにその内容を採録をさせていただきましょう。)

眼瞼痙攣に対する医療のガイドラインが2011年に出ています。ボトックスの50単位のボトルが日本で発売されボトックス治療は一層浸透してきました。

メディアで情報入手が可能ですから、患者が自分から受診することも増えています。
軽症例がある事や、眼科と神経内科など科による概念の違いも時に問題となります。

○ミオキミア例 眼精疲労や強すぎる眼鏡が原因でおきます。
○片側顔面痙攣:これにもボツリヌスは使われます。小脳動脈や椎骨動脈による圧迫が原因です
○眼瞼痙攣、これが今日のお話の中心です。

(以下続く)

◎診断
眼瞼痙攣とは?  ガイドラインは硬い文章である。
要するに瞬目の制御異常です。3つに分けられます
○本態性――
○薬剤性――抗不安薬、向精神薬などが原因です。
○症候性ーーパーキンソン病など

⦿自覚症状
眩しい95%、目を瞑っている方が楽92%、目が乾く51%、目を閉じてしまう49%、違和感41%など

○52%は前医で正しく眼瞼痙攣と診断できずとのこと。

○3要素:つまり運動障害、感覚過敏、精神症状(抑うつ、焦燥)があります。

⦿自己診断テスト 10項目 若倉が2009に出版(注:私との共著にも採録されてますがその起源はそれよりも前です。) 3項目以上に丸で陽性とします。

⦿瞬目テスト:早い瞬目のできないケースが多い
A、軽瞬:軽く歯切れの良い随意瞬目
B、速瞬:軽く早い
C、強瞬:強い瞬目

ぽんぽこぽんギューギューテスト:この声に合わせて上記A-Cを評価することが出来ます。

⦿診断のポイント
1) 特殊な眼科検査は不要
2) 問診と視診で診断可能です

1) 診断
2) 薬剤性の鑑別:
(1) 向精神薬:デパスには:後発品が多い、睡眠薬として、も使われる。
(2) 睡眠薬:は、代替役としてならロゼレムが良い、抑肝散に換える手もあると。

⦿ボトックス療法の患者への説明
1) 第一選択はボトックスです。これは対症療法です。
2) 併用薬など
内服療法 ○症例 抑肝散7,5gプラセボでもあるが、ボトックスへの説得に用いる

⦿ボトックス投与シート:投与日は投与日として説明日とは分けてボトックスを打っているとのこと。
1バイアルの50単位を1mlに溶かす。
注射針には30と32ゲージの針がある。
冷やしてもらうと痛みが減らせる。
片眼に6か所(外側は外すこともあるとのこと。)
症状に合わせて増減を考えてください。
各注射部位に2,5単位で10か所から始める。(これだと計25単位となる)
皺鼻筋や眉間なども考える。
副作用が出ると以後の継続に支障が出るから初回では強すぎないように注意するのが良かろう。
初回に引き続き次をコンスタントに受けてくれるのは3割程度だともいう。

50単位を1mlにしている。これだと0,05mlは2、5単位という事。
ヒビアル(ヒビテンアルコール)で拭く。
眉間にヒビアルを浸した綿を残しておいて打つ。それは出血したらすぐ圧迫するように。浅い皮下に注射液を置く。

副作用は計10%とも言われる。
下垂2,1% 兎眼2,1%などが報じられているが、実は皮下出血が多い。

患者のプロフィールと実際に付いて:
女性に多い:
初回投与は60代に多い、薬剤性はもう少し若い人にもある。
継続は33%、軽快6%、無効9%などという。

○失活は:ハイターなどを入れてそのまま「針ポイ(危険物用ゴミ箱)」に入れる。
一例だけだの時はその都度失活するが、複数例ならまとめて失活する。
(ハイターと生食を間違うようなことを避けたいので、術野に失活剤は入り込ませない)

○遮光眼鏡(470ナノメータ付近を遮蔽し、眩しさを主に止める)とクラッチ眼鏡(知覚トリック:これは瞼をこじ上げるのではなくて、軽く瞼に触るだけでよい。)

⦿手術療法:多くの手術法があるが、決め手はない

○痛みに対する対策
リドカインテープは神奈川県では保険では使えないし、自費で買わせるのも混合診療となるから好ましくない。そこで、注射部位を予め冷やすという手がある。

30と32ゲージの比較。:32の方が多少痛くない。32なら信頼関係のアップはえられるかもしれない。

症例の提示:ボトックスに出会えるまで7年かかったという例:

テイクホームメッセージ:3要素:つまり運動障害、感覚過敏、精神症状(抑うつ、焦燥)を考えながら治療を勧めましょう。

清澤のコメント:
よく纏まったお話で、大変参考になりました。
○32ゲージの針はその使用も考えて見ましょう。ただし、そこまで細くなると、流れは悪いです。
○荒川婦長さんが来てくれてから、痛がる人にはアイスノンを包んで冷やしてもらっています。出血もティシュをもって、出血があればすぐに抑えるように構えてもらっています。
○本日の演者が行ってないことで私が取り入れていることは、ドライアイ評価も行い、涙が少なくて目が乾いている人には早いうちに涙点プラグも置くようにしている点が挙げられます。
○初回投与後の患者さんのうち、次のボトックスにスムーズにつながっているのは33%だけだったそうです。その目で患者さんを見直して説得し、初回後67%の脱落を減らす必要がありそうです。

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