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2015年10月26日

7122;眼科医とコメディカル -ー視能訓練士の卒後教育ーー

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日本の眼科 2015年10月号の学術記事のひとつです

眼科医とコメディカル -ー視能訓練士の卒後教育ーー 根本加代子(根本眼科、茨城県) の要旨を纏めてみました。
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臨床実践力は日々の事例から起こる疑問の答えを自ら調べるとともに、視能訓練士に開かれている学習の機会に積極的に参加し、丁寧に理解し解決することによって得られる。日本視能訓練士協会は2006年視能訓練士生涯教育制度を設置した。

Ⅰ、視能訓練士の職務(行えること、行えないこと):診療の補助として両眼視機能の回復のための矯正訓練及びこれに必要な検査並びに眼科検査を行う。

 禁止されているのは涙道通水通色素検査のみ。実施可能な業務は「診療の補助業務」であって、「医行為」ではない。元来、診療の補助行為は看護師の独占業務。眼科分野に限り「診療の補助行為」を行うことが出来る。手術の直接介助や採血・検体の採取は認められていない。

 臨床現場における視能訓練士の業務は1981年には「視能矯正のみ、または視能矯正に重点を置く」が主流だった。2005年には「一般検査に重点をく」が過半数を占める。

Ⅱ、連携(意思疎通)の重要性

 医師の指示に従って検査を行う最中に指示内容に疑問が生じたら速やかに医師に相談し、新たに指示を仰ぐ。

 看護師や事務員を併せたチームでの医療が大切。そのためのコミニュケーションが大切。理念や視能訓練士に期待することを繰り返し語る機会としての勉強会を。

Ⅲ、卒後教育の実際(開かれている学習の場)
 協会主催のものと、それ以外の物

1、協会主催
1)生涯教育制度:新人教育プログラム、新人教育プログラム修了者または新人教育免除者が受講できる基礎教育プログラム、専門教育プログラム
認定視能訓練士(更新制)、更に専門視能訓練士。

2)日本視能矯正学会・講演会・講習会・研修会
3)施設見学研修(秋から冬)
4)学術雑誌発行:学会発表内容又は一般投稿

2、他団体主催(協催後援を含む)
1)日本眼科学会他
2)医療研修推進財団(5年以上の経験者が指導法の研修)
3)眼科専門学会が主催、協会が協催後援:視覚生理学基礎セミナー

3、養成施設主催(卒業生対象)

4、地域勉強会:任意団体や都道府県眼科医会

5、院内勉強会

6、その他:書籍、企業主催セミナー

Ⅳ、現状における問題点
地域格差。上司の理解程度の差。

Ⅴ、将来のあるべき姿

1)検査を理解し、説明できる力
2)科学的根拠に基づいた評価が出来る力
3)知識や技術に興味を持ち、積極的に習得する意欲を持つ。

医師が診断や治療に専念できるよう、正確な患者情報を提供できるように。
養成には協会にも責任がある。

Ⅵ、卒後教育において(医師に希望すること、想い)
医師からの評価、患者からの評価が励まし。
医師の指導の下で初めて向上心を持ち、自己研鑽を積み、信頼に足る存在に成長できる。

終わりに
自分の出すデータの信頼性を見抜く目が必要。
湖崎 克 医師:我が国の視能訓練士は、医師に従属した眼科検査員ではなく、大きな責任を背負った、考える視能訓練士として今後の発展に期待したい。

眼科医清澤のコメント:
偉そうに言ってすみませんが、

1)大学など研修を受け入れる側にはともすると見学者が足手まといになるとか、何かを教える責務が大変と身構える傾向がありそうです。個人診療所の視能訓練士は大学の建物に入らせて貰えるだけでも大満足なのですから、まずは見学だけでも受け入れてやってはいただけないでしょうか?

2)Ⅱの勉強会としては、東京医科歯科大学神経眼科外来では水曜午後の診療終了後、江本医師主導による臨床カンファレンス(勉強会)を20分ほど行っています。また、当清澤眼科医院でも、江本医師の神経眼科外来(金曜日午後)終了後にその週の患者さんのカンファレンス(勉強会)を10分ほど開いてもらっています。毎週何かを継続的に聞いていることが大切ですから、仕事が残った人を除き6時50分には極力そちらに移動し、会を始めるように雇用者として指示しています。

3)小さな診療所では、数年の経験を積んだ能力のある人でも、高給を払って引き留める財力はありません。卒業以後の何年かに此処で身に付けた能力を高く評価してくださるところがあれば、その新しい職場で一層実力を磨き、さすがあそこで修業しただけの知識と見識があると言われるように頑張って羽ばたいて行って下されば、元の雇用者としては本望です。出戻りも歓迎です。

4)よく言われることですが、口の利き方とか、論理的に考えてそれを上手に伝える手法とかと言った非専門的なノーハウの方が、専門的な知識よりも遥かに大切です。

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