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2015年10月25日

7119;眼科ケア 11月号 電気生理検査の手順と結果 到着

眼科ケア 11月号 電気生理検査の手順と結果 到着
1281682142_o今回の第一特集は電気生理検査の手順と結果の見かた。そして第2特集がロービジョン患者さんに喜ばれる対応、です。

まずは第一特集から:

近藤峰生先生は、電気生理検査が必要な理由を1)他覚的検査である。2)電気生理検査でしか診断できない疾患がある:からだといいます。ごもっとも。

菅原岳史先生は網膜電図(ERG)と視覚誘発電位が大事といいます。私もその昔は電気生理のグループにいてEOGのライトライズでアーデン比まで測定してましたが、20年前からはそれを図ることもなくなりました。ERGは、白内障手術前に見えない網膜に視機能があるかを見るのに昔はよく使いましたが、今では「網膜色素変性ではフラットである」という以上の意味が見いだせるでしょうか?大体、開業医や県立病院レベルのところでまだ装置を持っている診療施設はどれだけあるのでしょうか?その点、皮膚電極での記録なら、まだ未来が残っているかもしれません。

小南太郎先生:局所ERG:まだ大学では時々頼みますし、大学に連れて行って測ってもらうこともあります。多局所ERGも、できたイメージが診断の決め手かというと今一つ?視線が少しでも揺らぐと意味のない結果になります。

国吉一樹先生:36ページのいろいろなフラッシュERGの5種類の表はまだまだ使えそうです。a波は視細胞、b波と律動小波はミューラー、双極、アマクリン細胞の機能を反映すると。国際臨床視覚生理学会スタンダードERG:これをアイシェフプロトコールというのですが、これを統一的に決めたことで「視覚電気生理学」研究者たちは自らの首を絞めたのではないかと私は勝手に思っているのです。そこから先への研究の発展の余地をなくし、それが測定できない施設はその議論に入ることさえもできなくなりました。今これが測定できるところは日本に何か所あるのでしょうか?

藤波芳先生:局所網膜電図の見かたは参考になるでしょう。私はAZOORを疑う場合には医科歯科大学に連れて行ってORTさんに調べてもらいますが、どうも切れ味のよい絵になりません。三宅病オカルト黄斑ジストロフィーにもこの検査が良いとされています。

松本惣一先生は視覚誘発電位を解説しています。VEPはフラッシュ刺激とパターン刺激に分けられます。神経内科でもまだとってますから、もうしばらくは命脈を保てるでしょう。

清澤の術懐:私が若かりし45歳の頃、PETと並行して研究に力を入れたのが疑似ランダム刺激のVEP(フリッカーVEPの特殊なもの)でした。下の1-4のうち、2番目の論文はIOVSですからそれなりのレベルには届いていたのではないかと自負してはおりますが、今となってはPETはまだ続けていますが、残念ながらほとんどVEPに触ることはないという状況です。

ERGは、三宅養三先生一派がなさったように、この細胞が弱いならこの条件で撮れるどの波が消えるはずだという深遠な目論見を持って使うと、視覚電気生理学はまだまだ有用な手段なのだと思いますが、臨床的に端から撮っていっても、そのコストパフォーマンスはあまりよくもないのではないか?と思います。

1.Application of visual evoked potentials for preoperative estimation of visual function in eyes with dense cataract.Mori H, Momose K, Nemoto N, Okuyama F, Kimura Y, Kiyosawa M, Mochizuki M.Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol. 2001:239:915-22.

2.Visual temporal frequency characteristics determined by pseudorandom stimuli.Momose K, Kiyosawa M, Nemoto N, Kimura Y, Okuyama F, Senda M.Invest Ophthalmol Vis Sci. 1999;40:50-4.

3.Visual evoked potentials elicited by pseudorandom stimulation from patients with macular degeneration.Nemoto N, Mori H, Kiyosawa M, Wang WF, Mochizuki M, Momose K.Jpn J Ophthalmol. 2002 ;46:108-13.

4.PRBS-determined temporal frequency characteristics of VEP in glaucoma.Momose K, Kiyosawa M, Nemoto N, Mori H, Mochizuki M, Yu JJ.Doc Ophthalmol. 2004;108:41-6.

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