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2015年10月23日

7109:オンライン症状チェッカーは有用か/BMJの記事紹介です

オンライン症状チェッカーは有用か/BMJ:記事紹介です

提供元:ケアネット公開日:2015/07/24

オンライン症状チェッカーは有用か/BMJのイメージ

 インターネットを介した自己診断およびトリアージアドバイスツールの利用が増大しているが、いずれも有用でないことが明らかにされた。これまで、それらツールの臨床的パフォーマンスを十分に評価した検討は行われていなかったが、米国ハーバード・メディカル・スクールのHannah L Semigran氏らが、一般公開されている23のツールについて監査試験(audit study)を行い報告した。トリアージアドバイスは、大体がリスクを回避するものであったという。BMJ誌オンライン版2015年7月8日号掲載の報告。

眼科医清澤のコメント:意外とオンラインで公表されている診断ツールは信頼に足るものではなかったという結論のようです。ドライアイにしろ、眼瞼痙攣にしろ患者さんに丸を付けさせて、いくつ以上ならばその疾患が疑われるから、その疾患の専門医を早急に受診しなさいという訳ですけれど、もう少し枝分かれを増やしたものもありそうです。それらのテストの感度と特異度は意外と明らかにはされていないようです。この記事で言う「リスク回避」というのは、「セルフケアが適切である症状に対してまで治療を勧告するというようなもの」と言っています。これは「感度は高いが、特異度は低い」という意味なのでしょうか?我々専門医はこのようなチェックリストを市民に薦める際には、そのあたりの事にも気を配らないと事実に基づいた医学にはならないという事なのかもしれません。

ーー元記事引用の続きーー

23のフリーツールの診断およびトリアージ能を検証
 オンライン症状チェッカー(患者の自己診断やトリアージを補助するコンピュータアルゴリズムを用いたツール)の診断およびトリアージの精度を確認する検討は、一般公開されている英語版のフリーツールで、幅広い症状に対するアドバイスを提供している23個を対象とした。

 「緊急治療が必要(例:肺塞栓症)」「非緊急治療が適切(例:中耳炎)」「セルフケアが適切(例:ウイルス性上気道感染症)」の3カテゴリに等分できる45の標準的患者像を用いてチェッカー機能を評価した。

 主要評価項目は、診断能については、770例の標準的患者像評価において、チェッカーが最初の診断で正確な診断を提示したか、または可能性があるとして提示した上位20に正確な診断を含んでいるかで評価した。またトリアージの推奨能については、532例において、3カテゴリを正しく推奨できたかどうかで評価した。

トリアージアドバイスは概してリスク回避型
 結果、チェッカー23個が、最初の診断で正確な診断を提示したのは34%(95%信頼区間[CI]:31~37%)、上位20の診断に正しい診断を提示したのは58%(同:55~62%)であった。また、適切なトリアージアドバイスを提示したのは57%(同:52~61%)であった。

 トリアージ能は症状の緊急度によってばらつきがみられ、緊急治療が必要な症例については80%(95%CI:75~86%)、非緊急症例は55%(同:47~63%)、セルフケア症例については33%(同:26~40%)であった(p<0.001)。

 標準的患者評価における適切なトリアージアドバイス能は、23個のツール全体で33%(95%CI:19~48%)~78%(同:64~91%)に及んだ。

 著者は、「症状チェッカーはトリアージ、診断のいずれの能力も不十分であった。トリアージアドバイスは、セルフケアが適切である症状に対して治療を勧告するというように、大体がリスクを回避するものであった」と述べている。

(武藤まき:医療ライター)

原著論文はこちら

Semigran HL, et al. BMJ. 2015;351:h3480.

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