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2015年10月1日

7031:救急現場に「末期」「看取り」増加 本来の患者搬送破綻の恐れ:

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【ゆうゆうLife】救急現場に「末期」「看取り」増加 本来の患者搬送破綻の恐れ:
記事の概略です:2015年10月1日 11時52分 産経新聞

◎救急医療の現場に、高齢患者が増えている。

 なかには救命というよりも、看取(みと)りに近いケースもあり、救急医らを困惑させている。本人が望まぬ延命につながりかねず、交通事故や心筋梗塞など、本当に救命が必要な患者の搬送を阻みかねないからだ。現場からは「このままでは、救急は破綻する」との声が上がっている。(佐藤好美)

◇ 東京都墨田区にある都立墨東病院の救命救急センターは、救急医療の頂上に位置する「三次救急」にあたる。交通事故や心筋梗塞、動脈瘤(りゅう)破裂など「突発・不測」のけがや病気で、一刻を争う「重症・重篤」の患者を受けることができる医療機関だ。年間2千件超の受け入れは都内最多だ。

 だが、同センターの浜辺祐一部長は救命救急センターの適応とは言えない患者が搬送されていると指摘する。今は、救うべき命を救うために依頼を選別しようという心持ちになっていると言う。

 受けられないのには「適応外」と判断したケースもある。その最多は「軽症など」で45%。「寝たきり」(19%)「がんなど慢性疾患の末期」(11%)「老人ホームからの搬送」(10%)-など。

 患者家族には、他に選択肢がない苦悩がある。だが、問題は、そうした患者を受け入れていると、本来受けるべき患者を受けられなくなること。

 救急の現場が逼迫(ひっぱく)する背景には、高齢化のために救急患者が右肩上がりで伸びていることがある。20年前、同センターに救急搬送される患者で多かったのは20代と50代だったが、今は70代。搬送理由も「外傷」よりも「疾病」が増えた。

 看取りに近い患者を、救命救急センターで受けることが本人にとっていいのか、という問題もある。救急は安らかに看取るのは不得手。

 患者には、何ができるのか-。浜辺部長は「きちんと看取ってくれる医師を持っておくことが必要」という。「在宅医なら、本当に24時間カバーしてくれる医師。かかりつけ医で『明朝、私が行って死亡診断書を書くから』と言ってくれる医師でもいい。行きずりの救急医に看取ってもらうより、その方がいい。救命救急センターはこのままだと破綻する。若い患者を断らずに済むようベッドをやりくりしているが、今のままでは限界だ」

拡大する在宅医療 事前の情報共有を

 総務省によると、平成25年の救急搬送は534万人で過去最多を更新した。過去10年で、小児や成人の搬送はやや減ったが、高齢者は1.5倍に増えた。

 消防法では、重症者と軽症者を適した搬送先に振り分けられるよう、地域のルールを決めることを求めている。地域ごとに二次救急や三次救急、医療機関ごとの専門分野などを記したリストを作成。消防機関が、患者の状況に応じて搬送先を選ぶルールも決まっている。

 だが、比較的軽度の患者を受け入れる「二次救急」の医療機関は過去10年増えていない。体制に差もあり、なかには年間受け入れ数がゼロという医療機関もある。対応力の底上げが必須の課題となっている。

 一方で、在宅医療は広がり、自宅で療養する患者が増えている。患者のSOSに24時間365日対応する「在宅療養支援診療所」も増えているが、その質には差がある。「患者から深夜に連絡を受けて、『救急車で病院に行ってください』という医師もいる」(都内の開業医)との声も聞かれる。

 横浜市のある訪問看護師は「困るのは発熱時など。医師が対応できないと、冷やすしか手段がない。病院に行くために自家用車や介護タクシーでなく、救急車を呼んでしまう家族や看護師もいると思う。高齢者の発熱は当然予測される。事前に頓服の解熱剤を処方してもらうこともある」と、瀬戸際のやりくりで救急搬送を避ける。

 ゆるやかに看取りに向かうなかでも、病院を頼ることはもちろんある。この訪問看護師は「すべて家で看取れるわけではないし、在宅患者の入退院は当然ある。在宅医療を始めるときに、どんな状態のときに、どこに、どう運ぶか、医療職と介護職が家族を交えて、事前に情報共有をしておくことが必要。特に、在宅患者の受け皿になることが多い病院は、情報共有に加わってほしい」と話している。

産経新聞

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