お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2015年9月6日

6950:寺院消滅 – 鵜飼 秀徳 (著):を読みました。

寺院消滅 – 鵜飼 秀徳 (著):を読みました。
51oKs8uRYrL__SX338_BO1,204,203,200_

寺院消滅 – 2015/5/21 鵜飼 秀徳 (著)

清澤のコメント;寺と檀家の関係は一層希薄化しており、地方の寺はその存続もおぼつかなくなっているところも多いそうです。墓じまいをする都市生活者や家族の死を寺に知らせもせず49日に納骨だけを求める家族なども紹介されていました。
都市部の寺院が、不動産賃貸などの副業で利益を上げる一方、地方の寺院の窮乏は無住の寺を増やします。現在の仏教寺院が抱える問題が良く描写されていました。

アマゾンの解説から:
「坊主丸儲け」「寺は金持ち」というイメージは強いが、日本のお寺は、かつてないほどの危機に瀕している。菩提寺がなくなり、お墓もなくなってしまった――。こんな事態が現実になろうとしている。

中でも地方のお寺の事態は深刻だ。高齢化や過疎は檀家の減少につながり、寺の経営を直撃する問題となっている。寺では食べていけないことから、地方の寺では、住職の跡継ぎがいない。しかし、寺は地域住民の大切なお墓を管理しなければならないため、簡単に廃寺にしたり、寺を移転したりすることはできないのが現実だ。

一方、都会で働くビジネスパーソンにとって、お寺やお墓は遠い存在であり、お寺との付き合いは「面倒」で「お金がかかる」ばかり。できれば「自分の代からはもう、お寺とは付き合い合いたくない」と、葬儀は無宗教で行い、お墓もいらない、散骨で十分という人も増えている。

経営の危機に瀕するお寺と、お寺やお墓はもういらないと言う現代人。この問題の根底には、人々のお寺に対する不信感が横たわっている。僧侶は、宗教者としての役割を本当に果たしてきたのか。檀家や現代人が求める「宗教」のあり方に応えることができているのか。

地方崩壊の根底に横たわる寺の消滅問題について、日経ビジネスの記者が全国の寺や檀家を取材し、徹底的にルポ。芥川賞作家の玄侑宗久氏らのインタビューを交えてこの問題に迫る。

お寺やお墓、そして地域の縁を守ろうと必死で努力する僧侶たちの姿と、今だからこそ、仏教に「救い」を求めて集まる現代人の姿が見えてくる。

≪主な内容に内容を書き出してみました。≫

【1章】 地方から寺と墓が消える
島を去る住職、来る住職 ある在家出身僧侶の奮闘記
地方と都市を彷徨う墓地 福沢諭吉のミイラと改葬
世界遺産の恩恵はどこへ 限界集落の空き寺  ほか

〇最初は五島列島にやってきた新しい住職佐々木師奮闘の話。島を離れるものは墓を倒してゆき2度と戻らない。護持費年一万は茗荷金にきえる。収入はいったん宗教法人に収められ、源泉徴収後住職に給与が払われる。檀家110軒は中規模だが、生活してゆくにはぎりぎり。都市生活者は都市への改葬(離檀)を求める。
〇葬儀の布施:東京50万、京阪神名古屋20-30万、地方都市10万以下、地方には3-5万のところもある。
〇「住職がいると金がかかってしょうがない。もう寺に住職はいらない。兼務でよいのでは。」という事もある。
〇宗教法人で有るから、津波に被災しても復旧のための行政の援助は得られない。
〇以前は孤児が尼寺で育てられることもあった。今は入って来る後継者もなく尼は絶滅寸前。松本市東昌寺尼僧飯島恵道さん。

【2章】 住職たちの挑戦
「ゆうパック」で遺骨を送る時代/「本当に感動する葬儀をやりたい」 ほか

〇埼玉県見性院はゆうパックで遺骨を受け取る。
〇火葬場での読経10分だけで、通夜も葬儀もしない「直葬」も増える。一般葬42%、家族葬32%、一日葬9%、直葬16%、社葬1%。家族の死去を寺に伝えない人もいるという。「生きているものが死んだ者への敬意を忘れてはいけない。」と著者は言うが、現実は上記の如し。
〇一方都市部に寺院を開く「開教」も見られると。
〇25年後には35,6%の寺や神社が消滅する。経済的に貧しい寺院と豊かな寺院の2極化が見られる。

【3章】 宗教崩壊の歴史を振り返る
寺は消えてもいいのか/鹿児島が迎えた寺院・僧侶の「完全消滅」 ほか
〇やとわれ僧侶が既に存在する。
〇廃仏毀釈が最も激しく行われた鹿児島では一時寺が亡くなった、
〇地主でもあった寺院は、終戦後の農地解放で有る部分の経済基盤が奪われた。
〇ビルやマンション経営で糊口をしのぐ都市寺院もある。

【4章】 仏教教団の調査報告
浄土宗/曹洞宗/浄土真宗本願寺派/日蓮宗/臨済宗妙心寺派

「著者の一連の取材は2014年秋、長野県松本市から始まった。洋風建築の遺構である旧開智学校を訪れた際には、廃仏毀釈で破壊・解体された寺院の建材が使われたことを知る。開智学校は近代教育の礎を築き、日本の近代化に偉大な足跡を残したが、その背後に寺の犠牲があったことは私の心に引っ掛かりを残した。」

Categorised in: 未分類