お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2015年7月24日

6815 「眼表面粘膜とバリア機能」を堀裕一先生に伺いました

about_dryeye_img(ドライアイ研究会から借用)
「眼表面粘膜とバリア機能」を大塚製薬のネット講演会で、堀裕一先生に伺いました。
この記事は7月22日に行われたその聴講メモです。この講演の様に30分程度ですと要点を外さずに集中して聴けるので助かります。堀先生にとっては十八番の演題でしょう。

◎粘膜とは粘液(ムチン)によっておおわれる構造物である。
ムチンとは糖たんぱくであり眼表面も覆っている。
このムチンには分泌型ムチンと膜型ムチンがある。
涙液は油層、液層(分泌型ムチンMAC5ACを含む)、上皮(=眼表面ムチンMAC1,4,16などを発現しておりこれらは膜型である)からなる。

前創世記にはムチンと言えば杯細胞から分泌されるムチンの事だった。

最近はMUC1が膜型ムチン、MUC5は分泌型ムチン、MUC16膜型ムチン、MUC20膜型ムチンなどが知られるようになった。

ムチンの役割は①潤滑剤、②ウエット、③バリアであるが、今日はバリア機能を話す。

〇膜型ムチンはGlycocalyx(糖衣)といって、粘膜の細胞表面にくっついた構造を為す。
染色に用いるローズベンガルは膜型ムチンがあるとはじかれる。逆にムチンが無いと染まる。こうして角膜表面が傷つくとローズベンガルの染色範囲は広がる。
〇眼表面の細胞接着装置によるバリアに付いて。
これはZO-1染色(注1)で見ることが出来る。
レバミピド(ムコスタ)は角膜上皮の細胞間バリア機能を向上させる。
これは、細胞間と細部のバリアを改善させる
Galectin-3(注2)やグライコカリックス(注3)がキーワード
細胞微絨毛と膜型ムチンはムチン繊維を介して繋がっている。
ムコスタはタイトジャンクションと眼表面の微絨毛の両方を守る。

〇角膜知覚について:神経麻痺性角膜症ではこれが侵される
ムコスタは炎症抑制、上皮改善、症状改善の流れで働く。
ーーーーー
追記

注1:ZO-1とは:その記載を探してみました。:
Zonula(Zona) occludens 1 protein (ZO-1) (別名:Tight-junction protein-1:TJP-1) 脊椎動物の上皮細胞や内皮細胞の細胞間接着装置である密着結合(Tight junction:TJ)は、密着帯、閉鎖帯(Occluding junction, Zonula occludens, Zona occludens)とも呼ばれる。Tight junction protein-1(TJP-1)とも呼ばれるZO-1はその細胞質側に存在する膜結合グアニル酸キナーゼ様蛋白(MAGUK)であるZO蛋白のひとつで、Gene:15q13、1748aa、約200kDa。Claudin等のTJ構成蛋白の「裏打ち蛋白」として細胞骨格のActinと結び付けて結合を安定させているほか、何らかのシグナル伝達にも関与していると考えられており、初期にはCadherin接着部位にも集積すると言われる。

注2:Galectin-3 ガレクチン-3は、IgE結合タンパク質、Mac-2、L-29などと命名されたβ-ガラクトシド結合タンパク質で、構造的には糖鎖結合ドメイン(ガレクチンドメイン)とノンレクチンドメインから成るキメラ型レクチン。

注3:グライコカリックス(糖衣);膜型ムチンはGlycocalyx(糖衣)といって、粘膜の細胞表面にくっついた構造を為す
 グリコカリックス(英語: glycocalyx)は細胞外高分子物質(糖タンパク質)を指す一般的な名称であり、ある種の細菌、上皮細胞などで産生される。この語は当初上皮組織の表面の覆いをつくる上皮細胞によって分泌される多糖でできたマトリックスに用いられていた。

関連記事
〇1720 、オキュラーサーフェス(眼表面)におけるムチンの役割 東邦大佐倉 堀裕一先生を聞きました。2010年10月10日 https://www.kiyosawa.or.jp/archives/51623653.html

〇6695:「オキュラーサーフェス疾患(ドライアイを中心に)」(堀裕一先生)聴講録 2015年06月21日 https://www.kiyosawa.or.jp/archives/54437381.html

〇杉本眼科の記事「ドライアイとムチン」も大変参考になりました。http://www.sugimoto-ganka.com/fordoctors/speech/20120323Mucin.html

Categorised in: 未分類