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2015年7月19日

6796 閉経者に対するエストロゲン投与は緑内障リスクを減らすかも知れない?

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閉経者に対するエストロゲン投与は緑内障リスクを減らすかも知れない?という論文があるのだそうです。

清澤のコメント:ステロイド投与で誘発されるレスポンダーと呼ばれる特殊な体質の人たちに起こるタイプの緑内障というものがありステロイド緑内障と呼ばれています。しかし、この論文はそれとは別のエストロゲンが緑内障を減らすか?という議論です。
 この論文はJAMA Ophthalmologyですから、信用できる雑誌です。しかし、ごくまれなものの増減を保険支払いに提出されたデータで個別の症例を見ることなく論じている事、それに著者もさらなる追試が必要であるとも述べていますから、すぐには鵜呑みにはしないほうが良いでしょう。

追記:エストロゲンとは卵巣から分泌される女性ホルモンです。つややかな肌やたくさんの髪、ふくよかな胸など女性的な体をつくるために作用します。美人ホルモンと呼ばれ、エストロゲンが分泌されているときがもっとも女性が美しくなる時です。エストロン(E1)、エストラジオール(E2)、エストリオール(E3)、エステトロール(E4)などの種類がありますが総称してエストロゲンと呼ばれます。

ーー元論文の要旨ーー
 まず、以前の研究でもエストロゲンを含む閉経後ホルモン補充療法postmenopausal hormones (PMH) は、軽度に眼圧を下げ原発隅角開放緑内障のリスクを減らす効果があるとされてきていました。そこで閉経期の女性にステロイド補充療法がおこなわれた人を多数保険支払いの記録から探し出したと言います。
 著者らは3種の更年期障害治療用ホルモン剤 PMH (estrogen, estrogen plus progesterone, or estrogen plus androgen)使用と原発隅角開放緑内障のリスクを調べています。152,163人 のうち, 2,925人 (1.9 percent)が緑内障であった。ひと月後にエストロゲンだけを含むPMHを使われた患者は、緑内障の発生率が 0.4%低くなっていて、エストロゲンとプロゲステロンないしエストロゲンとアンドロゲンを使った人では差がなかったとしています。緑内障の頻度がエストロゲン単独で治療された群では少なかったから、閉経者に対するエストロゲン投与は緑内障リスクを減らすかも知れないと結論しています。ただし、より大きな集団での追試が必要だが、とも断っています。
January 30, 2014 Postmenopausal hormones containing estrogen may reduce glaucoma risk: Paula Anne Newman Caseyほか、JAMA Ophthalmol. オンライン版。

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