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2015年7月12日

6770 マクドナルドのフランチャイズ化でブランド価値は下がったのか?記事紹介

ハフィントンポストにシェアーズカフェ・オンライン経由のブログ記事が掲載されています。当医院の隣にも店舗を出していて、私も注目しているマックの話題です。

七夕短冊 先日マックカフェに行ったら七夕飾りがしつらえてありました。短冊が用意してあり書き込んで竹に付けるようにしてありました。私も一枚もらいましたが、飾り付けぬままもらってきてしまいました。

 マックカフェの店頭には、開店以来のスナップ写真が店内閲覧用のアルバムにしておいてありました。開店以来に店内で行われたイベントの写真が貼ってあったのですが、4月末には社長さんらしき方がこの店舗を訪れておいでで、ファーストネームで紹介されていました。
 このマック南砂店は前の店長さん当時からマック本社にも重要なアンテナショップになっていると伺っています。さて今日目についた記事は長大なものなので要点を抄出してみましょう。

   -概要--
マクドナルドのフランチャイズ化でブランド価値は下がったのか? (中泉拓也 関東学院大学 経済学部教授) 投稿日: 2015年07月08日 11時42分 JST

 昨年、マクドナルドのフランチャイズ化の話「マクドナルド業績悪化に見られるフランチャイズ化の功罪 中泉拓也」を投稿しました。ファミリー層をターゲットすることのメリット、高齢化をビジネスの商機とできれば更に望ましいといったことも指摘した。前回の投稿ではフランチャイズ化のメリットとデメリットを挙げた上で、必ずしもデメリットだけではなく、実際にマクドナルドの業績向上に貢献した時期があることを指摘した。

 一般的に直営店をフランチャイズ化すると、フランチャイズ経営者に店舗を売却し、資産をスリム化できる。しかし、企業や組織の経済学からは、企業の意思決定、組織内の情報分布等により、直営化が意思決定や効率化に大きな影響を与える可能性がある。

 フランチャイズ化すると、現場の意思決定が迅速になり、店毎にきめ細かいサービスがしやすくなる反面、本社命令が徹底されにくくなる問題点も生ずる。今回は特に最近の業績悪化に直接かかわる点を述べる。

■フランチャイズ化の功罪
フランチャイズ化では、店長が店舗オーナーとなると同時に、本社とロイヤリティ契約を結び店舗経営を行う。店舗の運営がより現場に任され、これを権限移譲と言う。現場に権限や裁量を委ねるべきか、本社がより強い権限を持つべきかは、ケースバイケース。

 重要な要因は、経営に重要な情報が組織のどのレイヤーに分散されているか?、意思決定を誰が行うべきか?である。

 所有権アプローチによると、現場の技量が重要な場合は、現場に所有権を委ねるほうが望ましく、フランチャイズ化の促進が支持される。店舗で加工する部分が多い場合、店舗の技量を高めることが望ましい。

 前社長原田泳幸氏が店舗の加工部分を増やしたシステムを導入し、それと並行してフランチャイズ化を進めたのは、理論的には望ましい。更に、権限を移譲した場合、店舗独自の顧客に合わせたサービス提供や価格設定が期待される。

 しかし、フランチャイズ化は店舗の独自性独立性を伸ばすので、全体としての調和がとれなくなる懸念がある。ブランド価値の維持、清潔感の維持、危機管理や社員教育はフランチャイズ化で問題が拡大する。近年の業績悪化は、フランチャイズ化の問題が出てしまったのではないか。

■マクドナルドにおけるブランド価値の重要性
マクドナルドという企業イメージやブランド価値は、企業にとって生命線ともいえる重要なもの。著者にとっても、清潔感はブランドイメージに非常に重要な要素。

 24時間化で清潔感が失われるなら、本末転倒。危機管理対策も不可欠。実際にはそれが不十分だった。フランチャイズ化は、危機管理の不徹底につながるだけでなく、ブランドイメージ向上のインセンティブを削ぎ、改良を怠る方向に働きかねない。

■フランチャイズ化で、ブランド価値の向上が他人事になる?
個々の店にとってはマクドナルド全体のブランド価値の維持よりも、店舗の収益向上が第一。ブランド価値維持が、他人事になる。経済学では、外部不経済と言う。

■フランチャイズ化で実は重要な本部のスタッフの強化
フランチャイズ化の下で、全社的なブランド維持のため、しっかり危機管理を行うと、フランチャイズ契約で、危機管理と社員教育の徹底した対応が必要となる。

フランチャイズ化すればするほど、逆説的に本部の能力は重要になる。営業店舗に適切なアドバイスや指導をいかに行えるかが重要。

日本企業は下請けに大きく依存している。トヨタは下請けも含め一体となって、ブランド価値が高めらる。結局、トヨタと日本半導体産業を分かつものは、1つの製品において「すべての事項」に責任をもつタレントの存在の有無に帰着する。

 適切な命令やアドバイスをできる本部スタッフはフランチャイズ化におけるブランド維持向上には不可欠。フランチャイズ化には本部能力の向上も重要な要素。マネジメント能力といっても、それを評価することは難しく、指標を開発することも容易ではない。

【参考記事】
■マクドナルド業績悪化に見られるフランチャイズ化の功罪 中泉拓也(関東学院大学 経済学部 教授)
■マクドナルドの「時給1500円」で日本は滅ぶ。 (中嶋よしふみ SCOL編集長)

フランチャイズ化すると、個々の営業店舗独自の展開には有利。都市部でビジネスマンが多く利用するのか、郊外でファミリー層が中心なのか、深夜に利用する顧客が多いのか。こういったニーズには店舗独自に対応したほうが臨機応変で機動的になるメリットがある。そういった面には、フランチャイズ化のメリットをむしろ活かすべき。

 需要が変化する中、十分な業績回復は困難かも。しかし、フランチャイズ化に潜む落とし穴、特に危機管理やブランド価値維持に気をつけることが改善への糸口になるだろう。

中泉拓也 関東学院大学 経済学部 教授

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