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2015年7月11日

6766:成績だけによる大学入学者の選抜が最も平等か?という話題です。

ネットを見て居ましたら、ハーバード入試でアジア系は本当に「差別」されているのか?という記事(冷泉彰彦)が出ていました。米国の大学入試ではマイノリティーを救済しようという事でヒスパニックや黒人に対して合格を容易にするような新入生の選考が行われているのですが、それがアジア系、殊に中国人にとっては不利になっているのではないかという事で、訴訟が起こされているという事の様なのです。

興味のある方には次の記事(http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2015/07/post-754_1.php)を実際に見ていただきたいのですが、文脈が追える程度に抄出してみましょう。
ーーー抄出ーーーーー
 アジア系の約60の人権団体は、ハーバード大学の入学選考において「アジア系への差別」が見られるとして米国連邦教育省への提訴を行ったが、却下(dismiss)された。

 アメリカの入試制度は「多角的な観点から全人格を評価する」という緻密な評価システムによって成り立っている。SAT(大学進学適性試験)で、「アジア系の合格者平均点は、白人より140点高く、ヒスパニックより270点、アフリカ系より450点高い」というが、アメリカの大学入試では、SAT以上に高校での内申点が重視される。こうした点から見れば、「アジア系はSATの高得点という要素に頼った履歴書構成になりがち」という見方もできる。

 もう一つ、70年代以降のアメリカ社会における少数者を優遇して、その偏りを是正しなくてはならないという制度「アファーマティブ・アクション」がある。この背景は「人口比」。この制度では、アジア系が不利になる。

 『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙などの一部メディア(http://blogos.com/article/112501/)が、今回の「アジア系の集団提訴」を支持した背景には、民主党カルチャーの象徴である「アファーマティブ・アクション」への反発という、政治的な思惑が見え隠れする。

 ハーバードをはじめとする名門校の場合は、卒業生や教職員の子供や孫を対象とした「レガシー枠」が15%前後設定されている。大学の伝統を維持し、継承者を意識的に入れていくのは、キャンパスの活力維持には欠かせないとされる。

 同じ超名門校でも西海岸のカリフォルニア工科大学(カルテック)では、アジア系が40%を超えている。このレベルになると、そこではアジア系の強みが発揮されている。
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 先行記事として2012年10月28日03、ニューヨーク・タイムズが「アジア人が入試で合格しすぎて争点に(Asian’s Success in Admission Tests Seen as Issue)」という記事を載せている。

 それによると、問題になったのはニューヨーク市のエリート公立高校の、ペーパーテストのみによる「イッパツ入試」。ニューヨークには四つの公立エリート高校がある。ニューヨーク市の公立高校(総生徒数102万人)全体に占める、アジア系の比率は16%。しかし、エリート校の誉れの高い高校では、アジア系が生徒の過半数を占めている。もともとはマイノリティー優遇に反対だった市長が白人に有利な様にテスト重視を決めたのだが、その結果はアジア系(中国人)に有利に働いたという事らしい。
(http://markethack.net/archives/51847637.html)

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清澤のコメント:
日本でも、韓国でも、そして中国でも科挙が行われた時代からずっとペーパーテストが出来る志願者こそが選ばれる試験というのものが、唯一の平等で正当な入学者の選考方法であるというのが共通の認識でした。しかし、それは必ずしも世界のスタンダードではないようです。
 「勉強をして自分の成績を上げることだけが正当な努力ではない」という考えもあるようです。しかし、その反面、自助努力を重視する中国、韓国、そして日本など東アジアの国々が世界の中で経済力を伸ばしているのをみると、嫌韓、反中国などと言っている場合ではなく、次は東アジアの時代が来ないものでもないという期待が膨らみます。そうしてみると中国対日本の関係は(フランス+ドイツ)対イギリスのように悪くない関係が形成されなくもないという期待を持ちたくもなるのです。

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