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2015年5月26日

6596:黒い迷宮: ルーシー・ブラックマン事件15年目の真、読書録

0000000126832黒い迷宮: ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実
リチャード ロイド パリー Richard Lloyd Parry
早川書房

あの蒸し暑い夏の夜、彼女は東京の路上から永遠に消えた――。
2000年7月、六本木でホステスとして働いていた元英国航空の客室乗務員ルーシー・ブラックマン(21)が、突然消息を絶った。失踪当初から事件を追い続けた英紙《ザ・タイムズ》の東京支局長が、日英豪関係者への10年越しの取材で真相に迫る。滞日20年、日本 を知り尽くした著者にしか書き得なかった底知れぬ闇とは? 複雑に絡み合う背景を丹念に解きほぐして「文学」にまで昇華させ、海外で絶賛を浴びた犯罪ノンフィクション。著者が事件現場のその後を訪ねる日本版あとがき収録

清澤のコメント。
書評を見て購入してみました。外国人でなければここまで事実を的確に記載することはできなかったのではなかろうかと思いました。(大々的に報道していた日本のマスコミは,在日と判明した途端報道をほどんどまったくしなくなり,日本マスコミのタブーとなった。この事件を扱った本はこればかりではないが。)

 つまり日本のジャーナリストが書こうとすると一番大きな障壁は、この犯人である織原城二という人物の出自が在日韓国人であったという事。しかも不自然な経緯で死亡した父親から莫大な資産を相続していた。それゆえに彼は日本に帰化し、外国人であることを隠して日本人の名前で生きてゆこうとする。友人を持つこともなく、孤立を深め水商売の日本人及び外国人女性との不自然な関係に没入してゆく。

 そして、その挙句に「征服プレイ」でルーシー・ブラックマンを死なせてしまう。言われてみれば、若い女性を死に至らしめることに重い罪は有ろうけれど、それは通常の殺人であろうか?少なくも殺人を企図したものではなかったようである。

 彼はバブル期においては40億円相当のバブル資産を持っていたらしい。しかし、後には他の2世ぼんぼんと同様にバブル崩壊とともに、破産の危機に瀕していたらしい。

 ルーシーの父親にしてからが、短く不幸な人生を終えた娘の父親を演じていたが、後には見舞金としての1億円を受領していたことが発覚して、世の批判をも受けることともなる。
 そのほか、この著者がこの本で痛烈に批判するのは、日本の警察の持つ自白偏重の側面。証拠があって、罪を形成するのではなく、目的を含む自白から「秘密の暴露」としての証拠を探すような、前近代的な捜査及び取り調べの実態です。

 子供には読ませられないが、500ページの中に日本のタブーが凝縮されたようなノンフィクションです。

Bulogosには「「一人の人間、事件に簡単にレッテルをはることはできない」~『黒い迷宮──ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実』著者・リチャード・ロイド・パリー氏インタビュー~」というのが出ています。本を購入しないまでも、興味をお持ちの読者はhttp://blogos.com/article/110622/の記事だけでもご覧ください。

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