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2015年5月18日

6565:抗アクアポリン4抗体陽性視神経炎:の解説記事です

ab81355-197135-ab81355SKNSHp5ugmledit抗アクアポリン4抗体陽性視神経炎
女性が圧倒的に多く,視機能予後不良

 近年の神経眼科領域におけるトピックスの1つとされるアクアポリン(AQP)4抗体陽性視神経炎。その臨床像として,女性が圧倒的に多く,視機能予後不良,抗核抗体など他の抗体も陽性などの特徴を示すことが,新潟大学脳研究所統合脳機能研究センターの植木智志氏により明かされた。

最終視力0.122,再発46%
 抗AQP4抗体陽性視神経炎は,2009年に同大学眼科学の高木峰夫氏らが「血清中の抗AQP1抗体は陽性であるが視神経脊髄炎(NMO)の診断基準は満たさない視神経炎」として3例報告した。
 植木氏らは,国内他施設から提供された検体で抗AQP抗体を測定し同抗体陽性視神経炎と確認された86例について,検体提供施設に視機能や治療内容に関する情報を求めた。2006年6月~10年5月(第1期)の67例95眼では視力経過,再発率,各種自己抗体陽性率などを,2010年6月~11年9月(第2期)の19例23眼では発症3ヵ月までの視力経過,視力と抗体価」の相関を検討した。
 第1期研究から,抗AQP抗体陽性視神経炎の臨床像として,女性が94%と圧倒的に多いこと,年齢は平均51歳だが比較的高齢で発症することがわかった。また,平均約3年半の観察で最低視力0.001(小数視力の中央値),最終視力0.122(同)と,視機能予後は不良だった。再発も46%と高率。約3割は経過観察中に両側発症した。抗AQP抗体以外の自己抗体は,抗核抗体が70%,シェーグレン症候群で高率に認められる抗SS-A抗体が43%で陽性となった。
 第2期研究では,ステロイドパルス療法単独でも治療開始3ヵ月以内に,約半数の眼が視力0.5以上に改善することが示された。ただし,視力改善2ヵ月近く要した眼が多く,典型的視神経炎よりも視力改善が遅いと考えられた。残る半数の眼の視力予後は不良だった。視力と抗体価はほとんど相関しなかった。
 同氏は「比較的高齢の女性で重篤な視機能障害,抗核抗体や抗SS-A抗体が陽性などを呈する視神経炎は抗AQP4抗体陽性視神経炎を疑い,速やかかに神経眼科のエキスパートにコンサルトすべき」と述べた。
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清澤のコメント:これはメディカルトリビューン2015.5.14の記事です。新潟大学では神経内科の先生が抗アクアポリン4抗体の定量をしていましたから、眼科でも多くの症例を集めることが出来たのでしょう。私も数例を経験していますが10例を超えるものではありません。東大、井上眼科、それに私のところの症例をまとめて同じ日本眼科学会に提出した演題の視神経炎は総数63例で、「抗AQP4群は他群に比べ経過中最低視力、最終視力ともに低かった」という結論なので、いう所は共通です。

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