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2015年3月21日

6390:「自験例に基づくぶどう膜炎診療について」菅原道孝先 聴講記

図1  「自験例に基づくぶどう膜炎診療について」を井上眼科病院副院長の菅原道孝先生に伺いました。第3回お茶の水眼科研究会(2015.3.16)(図は原田病の漿液性網膜剥離)

ぶどう膜炎は自己免疫疾患や感染症などの全身疾患に伴って生じる眼内炎症性疾患で、その頻度は全眼疾患の大体2~3%です。今日の講義は
 ぶどう膜炎の診断と治療
 ぶどう膜炎の個別の疾患について
 最も力を入れた専門分野
の3つに付き話されました。

持ち帰り情報をまず引用し、ポイントとなるノートを足してみます。

●ぶどう膜炎の診断と治療
 ぶどう膜炎の診断では、初診が最も大事で、必ず両眼診察すること、眼底もよく診てください。(ぶどう膜炎の診断のポイントとしては感染症とリンパ腫などの腫瘍の除外が大事です。)
 性状・首座・罹患眼により疾患を絞り 適切な検査をオーダーしてください。(両眼性のものは全身疾患に伴うものが多く、片眼性は感染症に多いそうです。反復性ならベーチェット病や、Posner-Schlossman症候群も考えます。)
 治療は局所投与から始め、内服導入前に必ず全身検索を!
 安定期はステロイドを漫然と使用しない
 生物学的製剤の登場で治療の選択肢が広がった

●ぶどう膜炎の個別の疾患について
 ベーチェット病:若年男性で再発を繰り返すぶどう膜炎を診たら、ベーチェット病を疑い口腔内 アフタ・皮膚症状・陰部潰瘍の問診。(好中球機能亢進・活性酸素及び炎症性サイトカイン産生能の亢進⇒組織障害)90%はステロイド点眼薬増量とインフリキシマブの注入間隔短縮でコントロール可
寛解期はインフリキシマブ治療((レミケードⓇ:炎症の起点となるTNFαを抑える
)により予後は改善してきている。

 ポスナー・シュロスマン症候群? サイトメガロウィルス虹彩炎?
 以前からP-S症候群やFuchs虹彩異色性毛様体炎(Fuchs 虹彩炎)として加療していた症例が徐々に眼圧コントロール不良となり、なおかつ角膜内皮が減ってきた。それはCMV虹彩炎の可能性があります!! 前房水を採取しポリメラーゼ鎖反応(PCR)に出しましょう!CMVならガンシクロビル(デノシン®)点滴もしくはバルガンシクロビル(バリキサ®)内服から。

Broad-range PCRなら、細菌と真菌全般の遺伝子ほとんどすべてを網羅し検査できます。

 悪性リンパ腫(最近のトピックス)
硝子体混濁を伴うぶどう膜炎または網膜に 黄白色の浸潤病変があり、ステロイド使用したがあまり改善しない。眼内悪性リンパ腫の可能性があります!!
①眼・中枢神経系(CNS)リンパ腫 (PIOL)か、②全身の悪性リンパ腫の経過中に生じる症例がある。予後不良のため、早めに紹介を!

追記:
加齢黄斑変性(AMD)におけるルセンティスIVRからアイーリアIVAへの切り替え
ラニビズマブ(ルセンティスⓇ)硝子体内投与に反応しない症例をアフリベルセプト(アイーリアⓇ)に変更することで有効な症例が多く、良好な結果が得られた。

清澤のコメント:今回も聴講録を聞き書きのメモで起こし、自分の知識を整理しようとしたのですが、その日に記事を起こさぬともうわからなくなってしまいます。今回は菅原先生にスライドをお分けいただいて、聴講メモを起こさせていただきました。

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