未来のスマホは“眼”で解除! 富士通とZTEが虹彩認証技術を相次いで発表:MWC 2015
空要点を収載します 文●山根康宏 編集●ゆうこば (http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/311/311030/)
端末のロック解除はパスワードやパターンによるものから、指紋を使った生体認証のものが増えてきています。ところが、MWC 2015では指紋ではなく、目を使った個人認証システムを富士通とZTEの2社が発表しました。
1)富士通のソリューションはスマホに取り付けた赤外線カメラを使う方法。デモ機には市販のスマホに専用赤外線モジュールが装着されていました。将来はこれがスマホ本体に内蔵される予定です。
虹彩認証のメリットは2歳ころからパターンが変わらないことと、外傷を受けにくく偽造しにくいこと。デモではまず設定画面から虹彩認証を呼び出し、目を近づけて両目の虹彩を登録します。
両目は同時に登録され、登録に要する時間は30秒程度。LEDで赤外線を照射し、眼球を赤外線カメラで読み取ります。すぐにその場で登録することが可能です。
ロック解除するときは、スマホに顔を向けるだけ。赤外線カメラが顔を認識して、光彩認証がすぐに行なわれます。
顔を認識すると目の周りを赤外線カメラで写した画面が表示されます。これで虹彩認証が始まりますが、認証に要する時間はほんの一瞬。あっという間です。
赤外線カメラを必要としますが、一瞬で認証できるため意識することなくロック解除が可能、というメリットがあります。赤外線カメラのコストダウンとサイズの小型化が進み、すべてのスマホに内蔵されるようになれば、指紋認証に変わるソリューションとして広く普及しそうです。
2)ZTEはアプリで認証。
ZTEは1月に発売を開始したスマホ『ZTE Grand S3』にEyeVerifyが開発した“Eyeprint ID”技術を搭載。眼の静脈パターンをスキャンして認証を行ないます。
機能は設定メニューに組み込まれています。前面カメラが目をスキャンするので、富士通のような専用のカメラは必要ありません。
登録を開始すると、フロントカメラで両目の周りを含む部分が写され、緑色のバーが上下に動き虹彩の精脈を読んでいきます。時間は1分程度と富士通のものよりも若干時間がかかります。ーーー
2社それぞれアプローチは異なりますが、光彩認証を採用するメーカーは今後増えるかもしれません。
週刊アスキー3/17号 No1019(3月3日発売)
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