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2014年12月22日

6135:テレビを見る目の動きで緑内障を診断:という記事です

高価な医療機器やテクノロジーではない、シンプルな仕組み 2014年11月25日 AM10:00

眼科関連の進歩は、コンピューターでの画像解析など、最先端のテクノロジーを駆使したものの報道がほとんどでした。ところが、テレビを見ているときの目の動きを観察することで病気の診断が出来るという、シンプルな検査方法がイギリスのシティ大学ロンドンら研究チームによって発見されました。

イギリスで行われた研究では、32人の視覚障害のない人と、44人の緑内障の診断を受けた人たちとを比較しました。いずれも70代を中心とした高齢の人たちです。
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(神経眼科医清澤のコメント):欠損している視野の部分に走るサッケードはないということなのでしょうけれど、そうであれば、片眼で見させたほうがテストとしては有効だと思われます。

緑内障の人の目の動きは特徴的

参加者には、3種類のテレビ番組や映画のクリップをコンピューターで見てもらいました。そして、動画を見ている間の目の動きを専用の機械で記録しました。すると、緑内障の人たちでは特徴的な目の動きが観察されたのです。

このことから、緑内障の疑いのある人たちなどにテレビ画面などを見てもらうだけで、初期のスクリーニングが出来る可能性が明らかになりました。患者さんにかかる負担もなく、早期かつ簡単に診断を行える可能性があるとして、期待が寄せられています。

調査が行われたイギリスに限らず、緑内障は世界中でも失明の原因の上位に入っています。緑内障によって目が受けるダメージは元に戻らないため、早期発見・早期治療が可能になることで、失明するリスクを減らせると言うことは、臨床的に大きな意義があります。

今後は、この診断技術を実際に活用できるような研究が重ねられていくことになります。

▼外部リンク
・Eye diseases identified by how we watch TV
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2014-11/f-edi111014.php

・What’s on TV? Detecting age-related neurodegenerative eye disease using eye movement scanpaths
http://journal.frontiersin.org/Journal/10.3389/fnagi.2014.00312/abstract
この論文まで戻ってみますと、測定にはeyetracker (SR Research, Ontario, Canada)を使っていて、単に動きの方向を見て視野を描くのではなくて、眼球運動の核関数の特徴を求めている模様です。「眼球の衝動性運動の密度を示す地図を作る。その地図の主要な核関数の特徴を抽出する分析法(kernel principal component analysis (KPCA))にかける、と説明していました。

であれば、その昔の話で恐縮ですけれど。
1)Documenta Ophthalmologica 2004, 108,pp 41-46 PRBS-determined temporal frequency characteristics of VEP in glaucoma.Keiko Momose, Motohiro Kiyosawa, Nobuyuki Nemoto, Hiroshi Mori,Manabu Mochizuki, Joseph Jy-Haw Yu

2)Doc Ophthalmol. 2004 108:157-63.にCharacteristics of first and second order kernels of visually evoked potentials elicited by pseudorandom stimulation.Nemoto N, Momose K, Kiyosawa M, Mori H, Mochizuki M.
というのを百瀬さんや根本君に書いてもらったことがあります。こちらは対象が視覚誘発電位(脳波)の分析で、今回の研究は眼球運動ですが、緑内障の核関数(カーネル)を分析する辺りは似ていなくもありません。

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