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2014年12月9日

6107 バタバタと自主廃業、電炉を悩ます「四重苦」

南砂町駅前は現在駅の拡張工事が5年計画で進んでいます。近隣では、アシックス社屋ビル、ヤマダ電機サイデリアなどが続々と建築を終了しています。昨日からその南にそびえている旧大三製鋼の工場の取り壊しがいよいよ始まりました。

ーー背景を東洋経済の2014年04月20日の記事から採録してみますーーー
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バタバタと自主廃業、電炉を悩ます「四重苦」.五輪特需に沸くはずの建設用鋼材メーカーに異変(松浦 大 :東洋経済 編集局記者)

東京都江東区、1949年創業の老舗電炉メーカー大三製鋼。鉄スクラップを購入し、電気炉で溶かし、建築や造船業界向けに鋼材を生産してきた。直近の売上高は69億円。2期連続で営業赤字に沈む。

リーマンショック後の需要低迷やコスト構造の変化に悩んだ末、2月5日に電炉事業からの撤退を決断した。営業赤字が続いていたが、自己資本比率は2割超を維持してきた。「債権者に迷惑をかける前に撤退しようと思った。悔いがない決断だったと信じている」(香取社長)。

1カ月余りで3社が自主廃業

1)  深刻なのが、需要の長期低迷。電炉が生産する鋼材は、鉄筋など建築向けの品種。建築需要の減少につれ、電炉鋼材の生産量は90年度の3553万トンをピークに、12年度は2445万トンまで減少。足元の建設ラッシュも五輪までの一過性のもの。国内電炉340基の稼働率は59%。高炉メーカーの90%近い稼働率と対照的。

2) 原料である鉄スクラップ価格が乱高下し、電炉の経営を圧迫。90年代には1トン当たり2万円を超えなかったスクラップ価格は、04年に3万円を突破し高値圏で推移。

3) 電気代上昇が追い打ち:東日本大震災以降の電気代上昇。この20年ほど、電炉各社は電気代の安くなる夜間にだけ生産を続けてきた。ところが、原発が全基停止したことで電気代が上昇。

4) 諸コスト増は、高炉鋼材に対する電炉鋼材の価格優位性を薄めた。

それでも再編は進まず

「人口減少により、鉄鋼需要はもっと縮小する。再編や統合は避けられない」。電炉のビジネスモデルは、地場産業の色彩が濃い。複数の地域にまたがる合併だと、大きなシナジーは生まれない。

装置産業である鉄鋼業は、高稼働率を維持できるかが経営の根幹となる。それゆえ、単純な規模拡大のための統合ではなく、操業度を高めるために余剰設備の廃棄も含めた合理化再編が必要。ところが、設備廃棄には、各社とも二の足を踏む。残された猶予期間は五輪特需のある6年しかない。

(「週刊東洋経済」2014年4月19日号「核心リポート04」の抜き書き)
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