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2014年12月4日

6086 グラナテックの説明を聞きました。

無題
本日当医院では昼休みの時間にすべての職員を対象にグラナテックの説明会が開かれました。その前に、来週の神経眼科学会で展示するラーマン・カリール先生の学術ポスターを清澤が読み上げて、誤字のないことの確認をしてもらい、当医院からも複数の演題が出ていることを職員にお伝えしました。
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 さて、グラナテックというのは新薬で、一般名はリパスジル塩酸塩水和物と言います。このグラナテックは日本発の新機序緑内障用点眼薬です。東京慈恵会医科大学附属病院薬剤部の北村正樹先生の記述を参考に公の勉強会で聞いたことをなぞってみましょう。

 緑内障・高眼圧症治療薬リパスジル塩酸塩水和物(商品名グラナテック点眼液0.4%)の製造販売が承認されました。適応は「他の緑内障治療薬が効果不十分または使用できない緑内障、高眼圧症」で、1回1滴、1日2回点眼するという事です。

 緑内障は視神経が損傷を受ける疾患で、視野狭窄から失明に至ります。2005年の国内調査では、中途失明原因の第1位となっています。

 緑内障治療の目的は患者の視機能を維持することであり、現在、エビデンスに基づいた確実な治療法は眼圧を低下させることです。治療薬としては、プロスタグランジン(PG)関連薬、β遮断薬、炭酸脱水酵素阻害薬、が主なもので、このほかにもαβ遮断薬、α1遮断薬、α2作動薬およびそれらの配合剤などが使用されます。

 治療は単剤から開始するのが原則で、1剤のみでは眼圧を目標値以下にコントロールできず、複数の薬剤を併用する患者は多い。また、副作用や禁忌、慎重投与などの制約により、薬剤の治療選択肢が限られる場合も少なくありません。

 リパスジルは、Rhoキナーゼ阻害薬であり、既存の緑内障治療薬と異なる新しい作用機序を有する薬剤です。Rhoキナーゼは、低分子量G蛋白質であるRhoと結合するセリン・スレオニン蛋白リン酸化酵素であり、眼においては毛様体筋、線維柱帯などで発現しています。リパスジルはこのRhoキナーゼを阻害し、線維柱帯・シュレム管を介した主流出路からの房水流出を増加させることで、眼圧を低下すると推定されています。

 本薬は、PG関連薬またはβ遮断薬との併用療法下での原発開放隅角緑内障または高眼圧症患者を対象とした無作為化二重盲検並行群間比較試験や、4つの療法(単独、PG関連薬との併用、β遮断薬との併用、配合剤との併用)のオープン試験(長期投与試験)などの結果から、有効性や安全性が確認されています。

 なお、リパスジルは、日本で開発された薬剤であり、2014年10月時点では海外においては承認されていません。

 臨床試験では副作用が75.5%に認められている。主な副作用は、結膜充血(69.0%)、アレルギー性を含む結膜炎(10.7%)、アレルギー性を含む眼瞼炎(10.3%)などであったということです。

清澤のコメント:
副作用としての充血の頻度は高いのですが、血管の平滑筋を弛緩させるという本来の作用による充血で、その充血の持続は2時間程度、痛みやかゆみは伴わないので、眼圧低下には必要と割り切って使うようです。
当医院で緑内障を専門とする先生方の意見も聞き、診療に取り入れてゆこうと思います。

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