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2014年11月19日

6032:孔脳症 Porencephaly こうのうしょう とは?

孔脳症 Porencephaly こうのうしょう (難治性疾患研究班情報 http://www.nanbyou.or.jp/entry/733, wikipediaその他を参考に纏めました。)

1. 概要
孔脳症は、大脳半球内に脳室との交通を有する嚢胞または空洞がみられる先天異常で、脳性麻痺、 特に片麻痺の重要な原因となっている。

 脳孔症は非常にまれな脳軟化を示す疾患で、それは脳の嚢胞ないし空洞を大脳半球内に見る神経学的な病変である。Heschlによって1859年に脳内の空砲として記載された。嚢胞と 空洞は脳が破壊されたり脳内に空砲を作る病変の結果生成される。しかしこれは成長異常、直接の外傷、炎症、出血などの結果でもできることがある。

嚢胞や空洞は様々な程度の生理学的、肉体的、そして神経学的な症状を示す。患者によっては、知能発達異常を伴わないわずかな症状だけを示すが、別の場合には重症の障害を示し、20歳までに死に直面することもある。この疾患は小児に多いが、生まれる前からあることもあるし、生後に形成されることもある。

2つの型に分けられていて、encephaloclastic(脳破損型)または 脳孔症type 1と呼ばれるものは片側に存在して、胎生期の血管の閉塞や出生時の外傷などで起きる局所的な破損によるもの。もう一つの型はschizencephalicないし,type 2孔脳症と呼ばれる。この病変は通常両側であって、脳室の形成不全や原発性の脳欠損によるもの。第1型の脳破損型のほうが多い。 (Airaksinen, 1984; Sensi et al., 1990).

2. 疫学

諸外国では、発症率は10 万人に0.5-3.5 人程度とされているが、日本での正確な頻度は不明である。

3. 原因

胎生期における発育異常、炎症性疾患(感染)、梗塞や出血といった脳循環障害などにより発生 すると推測されているが、その原因の多くは不明である。

近年、プロコラーゲン4A1(COL4A1やCOL$A2)遺伝子の異常が一部の家系例で報告され、脳血管の構造・発生異常が関与していることが示唆されている。

4. 症状

先天性の片麻痺、てんかんがその主な症状である。片麻痺以外にも、両麻痺や三肢麻痺もある。
正常満期産片麻痺では最も多く認められるMRI 異常である。てんかんは約30%にて認められ、難治性はない。

5. 合併症

特にない。家族性の孔脳症では、家系内の遺伝子異常のある家族に腎機能障害や視力障害(コロボーマ)、脳動脈瘤ができやすい、脳内出血が多いことが報告されている

眼症状として、網膜毛細血管走行の異常や、白内障、前眼部形成異常などの異常も家族例ではしばしば報告がある。

6. 治療法

これまでの所、片麻痺に対するリハビリテーション、装具療法、整形外科的治療が主なものである。てんかんに対しては抗けいれん剤にて治療可能である。

Yoneda, Y., Haginoya, K., Kato, M., Osaka, H., Yokochi, K., Arai, H., Kakita, A., Yamamoto, T., Otsuki, Y., Shimizu, S., Wada, T., Koyama, N., and 21 others. Phenotypic spectrum of COL4A1 mutations: porencephaly to schizencephaly. Ann. Neurol. 73: 48-57, 2013. [PubMed: 23225343, related citations] [Full Text: John Wiley & Sons, Inc.]

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