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2014年11月16日

6016 緑内障関連 第58回日本臨床眼科学会 ポスター その2印象記

緑内障関連 第58回日本臨床眼科学会 ポスター その2印象記

題名はプログラムの短縮演題をコピーしてあります。題名を見て興味を惹かれたものだけ、抄録を読んで纏めてみました。

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14、緑内障手術(2)
○展示14-1 トラベクトーム手術の術後成績 笠原正行( 北里大)
緑内障手術の世界ではエクスプレスなどのチューブ挿入と並んでトラベクトーム手術が注目されているようです。横から入って向う側で120度切開したという事です。この演題はブドウ膜炎続発緑内障を対象としていて、術前39,9mmHgだったものが3,6,12月でいずれも平均10台後半まで下がっています。術後1年で22mmHg以下が82,4%と佳良です。一つの方向性を示しているのでしょう。

15、機能・構造・血流
○展示 15-2 強度近視緑内障の脈絡膜厚測定法 木村 至( 順天大・浦安/東京医療センター・感覚器センター
当医院にも顔を出してくださっている木村至先生のご発表です。普通はEnhance depth imagingEDI法で脈絡膜厚を測るのですが、直接法と比べています。シラスではEDI法123±59、直接法127±64とその差は大きくはない。強度近視なら直接法でも脈絡膜厚が測れるという結論です。普通の正常値は?と、ちょっと調べましたが答えが見つかりませんでした。

○展示 15-4 局所虚血型緑内障の血流波形解析 三宮 瞳( 女子医大)
最近は東北大学でも使っているNicolelaの分類で緑内障を分けて考える人が増えているようです。(当ブログ記事「5959 乳頭形状分析はどう応用するとよいか?(谷戸正樹先生)」を参照 https://www.kiyosawa.or.jp/archives/54253980.html)FI型ではその病態に末梢血管抵抗が強く関与しているようだと結論しています。

17、遺伝子・QOL
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○展示17-1 落屑緑内障の全ゲノム関連解析 池田陽子( 京都府医大/御池眼科池田クリニック)
落屑緑内障(XFG)にはLOXL1遺伝子が知られていましたが、日本人固有のリスクアレルを探しました。マンテルヘンゼル法という統合解析を行うそうです。33個のSNPがLOXL1遺伝子近傍に発見されたそうです。全ゲノム解析というのは最近はやりの手法ですが、多大な資金と多くの正常サンプルおよび患者群が必要ですから、闇雲にやってみるという訳にはゆきません。現代の医学の手法です。わたくしも東大の視神経炎と眼瞼痙攣での研究に参加させていただいております。

○展示17-2 CAV1/CAV2 遺伝子多型と緑内障 間渕文彦( 山梨大)
CAV1/CAV2 遺伝子多型を独立変数、最高眼圧を従属変数として重回帰分析。結論として、CAV1/CAV2 遺伝子は眼圧上昇に関与する遺伝子多型としてPOAG発現に関与しているかもしれないとしています。GG,GT,TT群の定義が抄録にはありませんのでその意味が不詳です。

○展示17-5 視神経乳頭陥凹改善例の経時変化 高木誠二( 東邦大・大橋)
若年者では緑内障術後に視神経乳頭陥凹が改善することがあることは比較的以前から報告があるのだそうです。若年者における高眼圧による視神経障害では視神経乳頭陥凹とNLFあるいはGCC、さらには視野の変化との間に時間的なずれが生じる可能性があるのだそうです。

17-6 視野欠損自覚とコンプライアンス 栗原勇大( 山王台病院附属眼科・内科クリニック)
自覚症状がない緑内障患者に初診時に強制的に視野の欠損を自覚させると、それをしなかった群に比べて、勝手に通院を注視してしまうものの確率が少なくなる(通院継続が98,6%と88,1%、p0,05以下)という観察です。有り得る結果ですが、最初の振り分けがどうなされたのか聞きたくなります。

18、症例報告
18-5 Axenfeld-Rieger症候群の1例 三木美智子( 大阪医大)
Dandy Walker症候群に合併したAxenfeld-Rieger症候群でFOXC1遺伝子に関連というのですが。
注記:
1)Axenfeld’s anomaly:Axenfeld異常 :両眼の胎生環と,線維芽細胞を交えた虹彩突起のSchwalbe線癒着.50%に緑内障を発症する.
2)Rieger’s syndrome:Rieger異常あるいは症候群: Axenfeldと虹彩萎縮,瞳孔偏位,多瞳孔.顔面,歯牙,骨格そのたの異常を伴う(症候群)
3)ダンディー・ウォーカー症候群 Dandy-Walker Syndrome:小脳の先天性形成障害と第4脳室の水頭症とが合併する病気で、原因は不明です。この病気は、小脳の欠損のほかに、左右の大脳半球を結ぶ脳梁の形成障害や中枢神経以外の臓器の形態異常を合併することが少なくありません。先天性水頭症の5~10%が、この病気だといわれています。

(第2部終了)

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