お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2014年11月4日

5984:オルソケラトロジーガイドライン改定に向けた未成年者対象多施設共同研究中間報告:です

images
臨床眼科学会一般公演 32屈折・視機能 (32‐3) 11月14日(金)9:00-10:00 第9会場(届けられた抄録集76ページに公開されています)

オルソケラトロジーガイドライン改定に向けた未成年者対象多施設共同研究中間報告
中村葉1)稗田牧1)、木下茂1)根岸一乃2)清水勉2)坪田一男2)、五藤智子3)、白石敦3)、大橋裕一3)
1)京都府医大、2)慶応大、3)愛媛大

[目的]オルソケラトロジーガイドライン改定に向けて近視及び近視性乱視の未成年者を対象に、角膜矯正用コンタクトレンズ「ブレスオーコレクト®」を就寝時装用させ、脱後の裸眼視力を改善させる「オルソケラトロジー療法」に関する安全性および有効性を確認する。
[対象と方法]対象は6~16歳、球面度数‐1,00~-4,00D、乱視度数は球面度数の1/2以下の近視例において両親のいずれかがハードコンタクトレンズを管理でき、成人代諾者の文書による同意が取得できる患者とした。目標登録症例数は45名90眼、各症例の治療期間は1年間とし、定期的に健診を行い、細隙灯顕微鏡検査、他覚的屈折検査、自覚的屈折検査、角膜形状解析、角膜内皮細胞密度、角膜厚測定、等の検査を行い安全性と有効性を検討した。
[結果]我々の施設にて処方し、評価中の対象患者14名28眼において4週間後の裸眼視力は装用開始前の平均0,13から1,2へと有意に改善した。また角膜上皮ステイニングは4名に見られたが、ごく軽度であり、いずれも治癒しその後装用を再開した。その他の副作用は認めていない。
[結論]現時点での評価結果は有効性、安全性ともに有効であり、未成年者への装用は成人と比べても差はないと考えられる。
[利益相反公表基準:該当]:無
[倫理審査承認]:有
[IC:取得]有
ーーーーー
清澤のコメント:
 今回行われる日本臨床眼科学会の抄録集に掲載された演題の抄録です。ICとはインフォームドコンセント(同意書)です。
 そもそもオルソケラトロジーは近視を一時的に軽減させるだけではなく、小児における近視の進行自体を少なくするものであるという点において、東アジアの各国においては成人に対するよりも小児に対する利用が主なものとなっています(2014年国際眼科学会 https://www.kiyosawa.or.jp/archives/54128412.html)。
 日本国内においても、現在すでに少なからぬ数の施設において、オルソケラトロジーは小児を含む対象に対して「医師の裁量権に基づく使用」が始まっています。の制限は従来のガイドライン制定時に小児を対象とした国内での治験がなされていないためであると説明されています。今回の3大学による年少者を対象とした治験はその部分をカバーできるようにするためのものであると伺っています。まだ予定数と期間には達していないわけですが、一部なりとも良い結果が出ていることに励まされます。

Categorised in: 未分類