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2014年9月26日

5850 学校給食にはもうミルクは出すべきではない:という主張があります。

関東艮陵同窓会役員会に出てきました。

此処で仕入れた予防栄養学の新しい話題です。メモを基に再現しましたがHPにより詳しく記載がありますので、ここに採録させていただきます。

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大田区高野医院院長 高野英昭医師の主張 (高野医院HPhttp://www.t3.rim.or.jp/~pxcqahid/index.htmlから要点を抜粋)    

現在脂質異常症が蔓延して、国民の2人に1人が高コレステロール血症に罹患しており、30代の心筋梗塞・脳梗塞はまれではなくなった。病気の原因は解明され、予防策は確立されているが、国民に周知されていない

 産業革命以降、食事が高脂肪食となり、心筋梗塞や生活習慣病が欧米諸国で蔓延したが、1970年代から栄養政策を心疾患や生活習慣病などの予防医学に転換し、動物性脂肪・飽和脂肪酸の削減に取り組み、牛乳・乳製品、肉の低脂肪化を国民に呼びかけた。

米国では1970年から90年にかけて、牛肉の消費は2/3に、牛乳の消費量は3分の1に減少し、鶏卵生産者が廃業に追い込まれたが、 血清コレステロール値は下がり、心筋梗塞の罹患率も、心血管死も劇的に減った。

 厚生労働省はホームページ「脂質異常症を防ぐ食事」で牛乳・ヨーグルトが高コレステロール血症・脳梗塞・心筋梗塞の原因であることを認めた。乳脂肪分、卵黄、脂身の多い肉など飽和脂肪酸の多い食品を、少量でも体内のコエステロールを増やしやすいので注意が必要としている。

 日本動脈硬化学会:動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版にも「肉の脂身、乳製品、卵黄の摂取を抑え、魚類、大豆製品の摂取を増やす。」と明記されている。

東京都予防医学協会の小児生活習慣病予防健診では小学4年生男子の17%、女子22%がLDL悪玉コレステロール値が140mg/dlを超えて高コレスエロール血症にすでに罹患している。。

 米国の食事のガイドラインでは乳製品は低脂肪か無脂肪を選択するように呼びかけられていて、英国や米国では 、学校給食での牛乳と食パンの提供を禁止している。

 飽和脂肪酸の制限は摂取カロリーの7%未満。日本人は1日2000Kcal摂取しており飽和脂肪酸は140Kcalまで、脂肪は1gで9Kcalだから1日15.5gまでになる。乳脂肪分は3.8%、飽和脂肪酸は2.33%だから牛乳給食200mlに4.66g飽和脂肪酸が含まれ、給食は高飽和脂肪酸食になっている。

 小児生活習慣病健診では85%の児童が飽和脂肪酸摂取過剰で、飽和脂肪酸摂取の50パーセンタイルは9%に達しており、佐々木教授は危機的状況と話している。厚生労働省の調査でも、児童・生徒の飽和脂肪酸摂取量は1日20gを超えている。

WHO/国連食糧農業機関も:心血管疾患・癌・糖尿病・肥満の予防のために、飽和脂肪酸・砂糖・食塩を減らし、果物・野菜・運動を増やそうと勧告

 国連食糧農業機関と世界保健機関のコーデックス委員会は、加工食品に飽和脂肪酸含有量表示を義務づけを発表して、香港、韓国、台湾、米国、EUなど、中国と日本を除く多くの国で表示を義務づけているが、日本の乳業界などが断固反対して、消費者庁は義務化ではなく推奨・任意表示とする方針。日本企業は輸出商品には表示していますが、国内向けには表示義務化を拒否した。

以下略

清澤のコメント:私ならずとも、「給食にはもうミルクを出すな。」というこの主張には聊か首を傾けるものではありましたが、高野医院のHPを見るとそれなりの理論構成になっています。はたして彼のいう所は正しいのでしょうか?

2)先日行った関東艮陵同窓会女子部会での私の講演内容要旨の「関東艮陵同窓会便り」への記事の原稿依頼をいただきました。

原稿は2014年07月27日 5660 眼瞼痙攣の原因と治療」についてのお話をいたしました。の記事の短縮版でよさそうです。

第16回関東艮陵同窓会女医部会(2014.7.26市ヶ谷アルカディア)
「眼瞼痙攣の原因と治療」(清澤源弘)

 眼瞼痙攣治療には現在でも完全な治療法はありません。16世紀のブリューゲルの絵がその先駆けです。当時眼瞼痙攣は精神病とみなされました。瞼の瞬目には神経の知覚枝と運動神経、そしてそれらを繋ぐ中枢が多元的に関与しています。臨床的スペクトルとしては間欠的な瞬目の過多から、さらなる重症例までがいます。患者は読書や運転を断念し、さらに不安を増して鬱状態、失職、さらには自殺願望にまで至ります。

米国での患者数は50000.毎年2000例が発症。10万人当たりの頻度は5人程度で、女性患者は男性患者の1.6倍です。初期には風や日光に対する過敏性を示します。ストレスや環境も発症に関与します。顔面筋のジストニー運動が随伴します。額と眼瞼の下垂、皮膚弛緩なども伴います。眼瞼痙攣の初期症状は瞬目頻度増加77%、眼瞼攣縮66%、眼刺激感55%などです。これらはドライアイにも共通ですから診療では注意が必要です。

 現在の眼瞼痙攣の治療にはボツリヌス毒素注射と外科的な眼輪筋切除があります。先に挙げた知覚枝への介入にはサングラスや瞼の衛生処置や涙点閉鎖なども行われます。眼瞼痙攣に経口薬剤でアーテン、リボトリールを加えることも可能です。ボトックスは眼運動神経終末でアセチルコリン分泌を阻害します。注射効果の持続は3か月。注射合併症には眼瞼下垂、角膜露出、ドライアイがあります。外科的的介入では眼輪筋切除が可能です。

 OET検査では原発性眼瞼痙攣、薬剤性眼瞼痙攣、ベンゾジアゼピン投与中で眼瞼痙攣をまだ発症してないものはいずれも視床に糖代謝増加がありました。羞明、重症度(強度、頻度)、ボトックスの効果は原発性と薬剤性眼瞼痙攣で同等でした。糖代謝の変化は大脳皮質・基底核・視床ループの変化として考察できそうです。

追記:参加者は約20人。講演後にそのテーブルで会食。参加者の自己紹介もあり、最後に楽しく集合写真を撮りました。

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