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2014年8月31日

6776:真鶴セミナー①初日 聴講記

第30回まなづるセミナー 聴講記

NPi100演題1)ポータブル瞳孔系NPi‐100™の信頼性および使用経験 飯島綾 北里大

信頼性の検討:ニューロプティクス社(代理店IMI社)、救命救急センターなどで使用される。42眼、22から65歳(21人、平均39,4歳)を対象に、級内相関係数を用いて、検者内内相関係数と検者間相関係数を求めた。:各ICCは0,7以上でおおむね良好
使用例:
1)糖尿病性動眼神経麻痺
2)視神経炎
3)抗アクアポリン4陽性視神経炎
%CH(瞳孔縮瞳率)などをみる
清澤のコメント:簡易な瞳孔計の紹介

演題2)免疫吸着療法を余儀なくされた小児視神経炎の一例 沼田沙織ほか 東京医大
両眼で重篤、小児視神経炎はMSとの関連も論じられるし、ワクチン接種例もある。
右0,01、右GPで下方視野のみ残存。免疫吸着療法7回で、5月後0,3.AQ4,MOVともなし。(図はこの機械の販売会社のHPから借用)

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追記:免疫吸着療法とは:多発性硬化症の治療法のひとつに血漿交換療法があります。この治療は、急性期に行われる治療で、血漿成分内にある有害な抗体を取り除く治療法です。(図は、血漿交換療法と免疫吸着療法の比較を示す図で、別のページから借用。)

○ 多発性硬化症(MS)に対する血漿交換療法(PP)は急性増悪からの早期離脱を目的とします。
○PPはステロイドの効果が不十分な症例において早期に積極的に用いるべき治療法です。
○PPの方法には単純血漿交換(PE)、二重膜濾過法(DEPP)、免疫吸着療法(IAPP)がありますが、選択基準は明確にはされていません。(参考資料:研修医のための多発性硬化症 モダンフィジシャン)
◆免疫吸着療法の仕組みについて◆
上に示した仕組みは、単純血漿交換療法と免疫吸着法の比較です。
単純血漿交換療法(PE)と免疫吸着療法(IAPP)の大きな違いは、PEが血清アルブミン製剤を補充するのに対し、IAPPは抗体だけを取り除き、抗体を除去した血漿をもどすため、献血由来の血漿アルブミンを使うことなく、未知の病原体に感染する可能性がなく、安全であるといえます。

◆副作用について◆
発生頻度は不明ですが、以下の副作用が報告されています。頭痛、頭重感、貧血、嘔気・嘔吐、気分不良、顔色不良、ほてり、胸痛、腹痛、下痢、血圧低下、血圧上昇、激しい咳き込み、呼吸困難、眼瞼浮腫、心悸亢進・頻脈、徐脈、不整脈、めまい、発熱・悪寒・灼熱感、紅潮、発汗異常、知覚異常・味覚異常・臭覚異常、筋痙攣・振戦、耳鳴、涙腺への刺激、鼻閉、蕁麻疹・発疹・痒みなどの訴え・兆候あるいは症状など。

演題3)眼窩部打撲による一次性動眼神経麻痺の一例 大久保真司ほか 金沢大 

頭部外傷による一次性動眼神経麻痺の回復過程は眼瞼下垂、外眼筋、内眼筋麻痺の順で起きる。
清澤の疑問:眼窩部MRIで筋に血腫と腫脹のあるものを一次性動眼神経麻痺と呼んで差し支えはないか?

演題4)妊娠合併髄膜腫の一例 宮後宏美、江本博文、清澤源弘(医科歯科大学)

巨大な髄膜腫であったが、右目周囲の知覚低下あり。妊娠35週で母子ともに健康に帝王切開(2200g)ができ、引き続きの腫瘍摘出で母の視力も戻ったとの報告。

会場でのコメント:回復可能性を見るのにはOCTでのGCCがよさそうとの追加を含め、多くの質疑が戴けた。事実としては、わかりやすい症例なのだろう。
MRIはとれるか?2つの受容体(エストロジェンとプロゲステロン)がともに陰性について質疑あり。

ハンドアウトから:
髄膜腫:meningioma (WHO分類はⅠ~Ⅲ)くも膜から発生する腫瘍で硬膜に癒着し、ゆっくり発育、髄膜腫は脳を包む硬膜という膜から発生し、脳や血管、神経を押すように大きくなってゆく。治療を進める上では「硬膜のどの部位から腫瘍が発生して来たのか」という事が非常に重要。
無題エストロゲン受容体:女性生殖組織の細胞並びに一部のがん細胞の内部に認められるたんぱく質。エストロゲンは細胞内でこの受容体と結合し、その細胞を増殖させることができる。(図はエストロゲン受容体の説明の図、乳がんのモデルから引用。)

演題5)5年間の緩解を経て再発した前床状突起粘液嚢胞による視神経症の一例。 澤村裕正ほか(東大)  

蝶形骨洞の嚢胞。前医ではステロイドが有効だったが今回は効かなかったとのこと。
質疑応答でオノデイセル()とは別のものらしいと。
コメント:このようなものもあるという話としては覚えておこう。

6)Chrinic relapsing inflammatory optic neuropathyと考えられた一症例 
渡辺俊樹 気賀沢一輝、(杏林アイセンター)
アザチオプリンまで使用した。MMEは(なし)。
精神症状はステロイドによるもの。
鑑別はCRION(ステロイド依存性、頭痛も)と、AON:抗核抗体陽性、赤沈亢進もある。
CRIONの治療は、ステロイドは慎重に、次はアザチオプリンで。
抗AQ4抗体(―)、MS(―)、各種自己抗体(―)とのこと。

S先生のコメント:強膜炎ではないか、つまりIOI(idiopathic orbital inflammation)では? IgG4では?
他の質問:NMDA抗体関連視神経炎は考えられないか

清澤の声なきコメント:CRIONと、AONは、今後、診断上で必要な単語かもしれない。

7)視覚症状で初発した静脈洞血栓症の一例。 菊野宗明ほか(東京医大)
静脈洞血栓症を復習:平均年齢41、男女1;1、亜急性ないし慢性の経過
Dural AVMも原因たりうる。頭痛、変視症あり、神経の巣症状は示さない。
MRVが有用。上矢状静脈洞が多い。と解説した。

コメント:https://www.kiyosawa.or.jp/archives/51304680.html清澤の過去のブログ参照。

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