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2014年8月20日

5738 目のトラブル ⑬今週の話題は 白内障 です

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◎目トラブル13

 70歳になってから、視界に霧がかかったようになり、物が曇って見えるようになりました。白内障の手術を受けるべきでしょうか。
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 白内障は加齢による目の変化で、カメラのレンズに当たる水晶体が白く濁り、視力に影響が出てくる病気です。景色がかすんだり、光を眩しく感じたり、物が二重に見えたりします。
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 水晶体の後面にある水晶体後嚢という“袋”の中に人工のレンズを挿入する手術で視力は改善しますが、白内障は進行が非常にゆっくりなので、手術をするかどうかは患者さんが判断して決めても問題ありません。

 私の手術をおすすめする目安は、「矯正視力が0・6以下に下がってきているか」、「年齢が75歳を超えていないか」の2点です。75歳を超えると体力がなくなってきている患者さんが多く、心臓が弱っていたり、血圧が高かったりと、手術を受けるにあたってさまざまな問題が出てきます。もちろん、75歳を超えてから手術を受けることもできますが、付き添いなしでひとりで病院に行って手術を受け、終わったらひとりで自宅に帰ってくるぐらいの気力と体力があるうちに手術を受けておいた方がいいでしょう。

 手術時間は片目なら15分程度で終わり、診療機関によっては日帰りでも可能です。ただし、2泊3日程度の入院をして行うほうがより安全だといえます。
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 手術は、濁った水晶体を超音波乳化吸引装置で取り除き、眼内に人工レンズを挿入する方法が主流です。眼内レンズは、その多くがどこか1点に焦点を合わせる単焦点眼内レンズで、部屋の中のテレビが見えるぐらいの距離に焦点を合わせます。ピントを合わせる働きがある水晶体を取り除いたうえ、眼内レンズは厚みが変わるわけではないので、それよりも遠くを見たり、近くを見る場合には、眼鏡が必要になります。

 最近は、そうした欠点を補う「多焦点人工水晶体」(多焦点眼内レンズ)というものが出てきました。眼鏡をかけなくても、遠距離、近距離といったように複数の焦点を持つようにしたものです。ただし、どの距離も中途半端にボヤけて見えるということにもなりかねません。また、現在は保険適用ではないので、手術費用(両目で70~100万円前後)は全額自己負担になります。
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清澤のコメント:以下の点は特に重要です!
 決して白内障手術は簡単な手術でもなく、安全な手術でもありません。聞くところによると、白内障手術時に網膜剥離を併発してしまって思うような視力が出ず、医療過誤訴訟になるケースは全科の訴訟例の中でも「最も多いもののひとつ」だという話も聞いています。
 簡単な手術と思って手術を受けると、失明に終わる覚悟がないため、後で納得できないということにもなります。危険につても十分な説明を受けて、納得して手術はお受けください。

注記: 知り合いのOさんに眼内レンズが保険適応外なのかと聞かれました。通常の単焦点レンズなら保険適応です。先進医療としての多焦点眼内レンズを使った場合に私費扱いとなります。

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